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口元は面布で隠されており、その額からは角のような枝が伸びている。黒い和服の所々に血をつけた、黒髪の男性のようなそれは、
───虚ろな目を、こちらに向けてきていた。
「太陽が泣いてねーのに俺だけ泣き姿見せたくねーな。んべー」
「片方だけ知るのはズルじゃん。太陽が泣き姿見せるまでお前の前では泣いてやんないもんな!ばーか!」
「今日は体調が悪くて来たんじゃなくて怪我だからな!!わははは!!部活中に足ひねった!!大丈夫かキヨハル!!」
「…もう少し声、落としてください……頭に響くので……」