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アンベルトンプソン
昨日まで家だったそこには赤色が広がっていた。
凄惨な状況に嗚咽が胸の底から這い出ようとした時、暖かい手が背中をさすった。
数回往復した後まるで遮るように目の前に立った。
「ヒーローだ……」
この時からその新人女性警官は私の目標になった。
顔は覚えていない。
桐矢龍太郎
足元に落ちてる石を手に取る。
周りの音が消え、目を開くと甲子園のあの舞台が広がっているように錯覚する。
大きく振りかぶり化け物へ全力投球する。
化け物は命中し苦しげに喚く。
「おいおい、俺のバッテリーなら余裕で取るぜ?……お前だけはスリーアウトでも交代させてやんねぇ。」
タマキ
「ラビィ?」
いつも守ってくれてた大きな手を握るけど返事は返ってこない。
全ての元凶を最大限の怖い顔で睨む。
怖いけどラビィを守れると思うと自分が誇らしかった。
両手を広げラビィの前に立つ。
「ボク怒ってるんだからね!あっち行ってよ……これ以上ラビィに酷いことしないで!!」
ミラ・フロース
しかし奥様はティーカップの中の水面に目線を沈めたまま、赤い瞳がこちらを捉える事は無かった。
「人並みの幸せなんて必要ありません!私はただ奥様と……。」
そこまで言いかけて止まる。
呼吸を落ち着け言葉を紡ぐ。
「……失礼しました。明日からは別の使用人を準備します。」