わゆさんのイラストまとめ

大きなテーマの1つに、区切りを付けた本巻。
だが一方で、もう一人のヒロインも台頭し、物語は三角関係の様相を強めていく。
そう、本作は年の差込みの背徳ラブコメ。そのテーマにも、向かい合う時が迫っている。
そんなもう一つの展開にも目が離せない面白さがあった。

まずタイトルがズルいし凄い。
「初恋の人の娘」しゃなくて「初恋の人、の娘」。
この「、」が入ることで、＜「君」＝ヒロインを初恋の人そのものと被らせている、でも君はその娘なんだ＞と苦悩する主人公の姿が一言で表現されている。
本作の見所もまさにその部分。非常に面白かった！

ラブコメでよくあるのは、「相手が自分に持っていないものを持っている」ことで、気づきや成長、逆につまずきが起こることだが、本作は2人が「共通の対人思考を持っている」点も特徴的。
未来を生きていく上で、互いが互いを認め合い、大切に思いあい、調和していく様子は本作の見所の1つだろう。

彼/彼女の周りも、一切関係性を僻んだり、訝しんだりする人が存在せず、徹底的に関係の障害が排除された環境構築が素晴らしい。何も憂いなく最後まで走り抜けられ、読後感もムズかゆさと爽やかさが共存した感覚。
1巻にして大きく関係が動いていく分、シーン毎の見所も多かった。
あとヒロイン可愛い。

#ラノベ感想 【#慎重お嬢様】
タイトル通り人間関係に臆病なお嬢様と、彼女に共感し寄り添う主人公の1対1ラブコメ。

2人が同じ思考同士なので、互いが互いに惹かれ合う姿が自然で可愛らしい。
否定が無く、肯定し合うことで育まれる関係もまた尊いなあ…。

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誕生日、クリスマス、お正月。
元々の家庭環境のことがあり、そこで生まれる微妙なすれ違いも、本人の相手を想う気持ち、互いの擦り合わせ、周囲の友人や先輩の言葉で、じっくりと丁寧に乗り越えていく。
ここまで懇切に男女の関係が描かれるのは、もはや感服でしかない。

既存ヒロイン（特に5～6巻を経た夕湖以外）の想いと、望紅葉の想いの対比が非常に面白く、見所。
紅葉がチラムネの中で持っている役割・立ち位置はある意味分かりやすいが、それにしてもここまで大胆に物語を動かしてくれるのか、と舌を巻く。
チラムネで描かれた恋の違和感の正体と向き合えた。

#ラノベ感想 【#チラムネ】
7巻。裕夢先生、魂の1冊。

望紅葉という新ヒロインが、物語の色を根こそぎ変えた。
後半～終盤は鳥肌だし、体は熱くなって、読んでる自分の心臓の音が煩かった。

凄いよ、チラムネは全く底も天井も見せてくれない。
大好きだ。

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1巻はメインヒロイン・海との関係進展が焦点だったが、2巻は主人公の家族、離婚問題が絡み、彼の複雑な内面が顔を見せ出す。それと並行して、彼と（もはや恋人な）友だち関係を重ねていく海が、彼の心にどう触れてくれるのか。
恋と家族の話が懇切丁寧に紡がれることで、終盤に大きな感動が生まれた。

また、本作が物語として美しいと感じた点が、1巻から7巻までの全ての描写や展開ー特に1巻が、ここまで見越して描かれていた、ということだろう。あの手紙も、あの出会いも、もしかしたらあの告白も、全部が本巻のためにあったんだろう。
作者様の物語の構成力の高さに脱帽。