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最後のプレゼントはミリ。
大きな包みを開けると、中からはふわふわのブランケットが。
「わあ!すごい!もこもこであったかーい!テディベアってことはシャル姉かな?ありがと!!」
ニコラスはかわいらしいペンダントを首から下げている。「このペンダント、甘い匂いがする。うれしい、ありがとう。」
相変わらず真顔だが、ペンダントを手放そうとしないところを見る限り、気に入ったようだ。
「あ…カノンに当たったんだ。使ってくれると嬉しいな。」
コルチカムは薄紫色の包みを驚き混じりの表情で、嬉しそうに手にしている。
「こ、これ、貰っちゃっていいの…?!紅茶のセットだなんて、うれしい…クッキーもついてる…!!」
音楽が止まって、サンセットが手にしていたのはかわいらしいブローチのついた赤い巾着袋だった。
興味津々で中を確認すると、ガムやキャンディにチョコレート!たくさんのお菓子が入っていた。
「ワ、わあ…!ス、すご、いっぱ、おかシ…!!」
サンセットは嬉しそうに、夢中でお菓子を口にしている。
右手に違和感を感じてそっと拳を開くとそこには記憶に新しい、ニコラスから貰った鍵があった。
楽しかった思い出、苦しそうに這いずるニコラスの姿、ぐちゃぐちゃに壊れていく世界…沢山の光景が脳裏に焼き付いている。
ニコラスがぼんやり周りを見渡すとみんながいた。精一杯挑み、苦しんだみんなが。息絶え絶えに、転がっている。
濡れた視界の端で砕けたルビーが煌めいている。
「当たり前じゃん!頭悪いな~」
ライアンはバッドを構え、衰弱したロビンを小馬鹿にしている。
「リャン、気をつけて、アイツ…きっと何か企んでるよ」
一方ニコラスはそんなロビンを不審に思っているようだ。
「ドレン、ちゃん…こっち向いてよ…どうして…ボクの方見て…」
手から武器を離し、壊れた玩具を惜しむようにドレンを抱きしめた。手をギュッと握り、耳元で囁く。
「地獄までお供するからね…」
左手には彼女にもらった指輪が美しく煌めいている。
ねえ、カノンくん、手がちぎれちゃっても一緒だよ。
「ゥ、あ、」なんだか深い海の中にいるみたい。身を委ねるようにゆっくりと目を閉じる。そこにはもう、彼が見えない不安はなかった。…だいじょうぶ。お揃いのアカネアゲハの破片とボロボロの旗が風に乗って飛んでいった。
「…?!」
瞬く間に少女が現れ、ロビンの攻撃を鉈で受け止めた。鮮やかなピーコックブルーの髪と爽やかなチェリーの香りがふわりと舞う。
「カノンくん、…そんなところにいたんだね。」