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「ちょうど良くない!」 顔を真っ赤にして否定するボイル。 穏やかな笑みを浮かべ、ラティが言った。 「でもあの演説を見て男らしくなったなってさ。レンも褒めてたわよ?」 「そう…かな?」 「だから自信をもちなさい。紫の騎士団隊長として…そして私の弟としてもね?」 「…ありがとう、姉さん」
「馬鹿にしてるだろ姉さん!」 「だってあの演説、後ろから見たら上げ底のコンテナ丸見えなんだもん。笑いこらえるので必死だったわ」 「し、仕方ないだろ!皆の背が高すぎるのが悪いんだ!」 「そうね~、アンタの頭の位置本当にちょうどいいもんね」 ラティが立ち上がりボイルの頭に胸を乗せる。
「人間、正しい選択肢を選び続ける事は出来ないんだから」 「へぇ…偉そうな事言うわね?」 「なんてね、ユミィさんから言われた事なんだけどさ…」 「あー…納得だわ。説得力があり過ぎるもの」 「分かる…」 外の海を二人で眺め、ラティが笑った。 「これがあの演説をした騎皇帝殿とはねぇ」
姉弟二人でプリンセス・ディーヴァのデッキへと出たボイルとラティ。 「…終わったんだね、これで」 「ひと先ずはね…」 「姉さん、やっぱりミリアム大尉の事が…」 「ま、私もまだまだって事よ。未だにこれが正しいのかが分からないでいるんだもの」 「…いいんじゃないかな」 「良いって、何が?」
ハミルトン・コーポレーションの株価はそれを受け大暴落すると予想されたが、予め手を打っていた筆頭株主であるジルベスタ・クロフォードにより、クロフォード家管轄の企業へと吸収合併され、その大暴落は阻止される事となる。 嘗ての仲間の家族を処断する事になり、手放しでは喜べない面々であった。
だが他者を犠牲にして私腹を肥やしてよい免罪符とはなりえない。 先の一斉報道と同時に軍警察により捜査が入り、彼は更迭された。 以前に起きたライネス・シティのクーデターにも関与していると思われており、ゲイン少佐の罪状と合わせて彼も軍法会議で厳罰を下されるであろう事は想像に難くなかった。
マーカス・ハミルトン ワンマン社長であり、一代で大会社まで駆け上がった男だがその強引な手口は内外から反感を買う事も多かった。 娘である、ミリアム・ハミルトンも出奔し、母方の姓を名乗り円卓の騎士中隊へと参加していた。 軍が彼女を死に至らしめた原因と考え、折合いが悪かった事も否めない。
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壇上に立ったのは紫の騎士団小隊の隊長 ボイル・ギルベイド少佐であった。 「ゲイン艦隊に次ぐ!貴官らは同じバイロン人でありながら私利私欲の為に力を使い、さらに我らが大統領閣下を亡き者にしようとした!だが安心しろ、俺たちはお前達を葬るつもりはない!」 ゲイン達に安堵する空気が流れた。
「ならまた高速艇を用意しようか。…娘達の事、頼んだよ。」 「ええ、勿論。ラティには個人的にも世話になってるしね」 「それを聞いて安心したよ。では、ご武運を!」 高速潜水艇に乗ったライネスが発進する。 大統領として、 大きな仕事と仲間たちが待つ戦場へ…