//=time() ?>
嗜虐心たっぷりにニヤリと笑う男はまるで悪魔のようで……──。
果たして自分が生み出したものは本当に神様だったのか……?
ただひとつ分かることはこの貞操の危機から救い出してくれる神はいないということだけだ……。
─了─
「言っただろう? お主の体がひとつあればすむことだと」
「えっ、ちょ、ちょっと、ま、待って、え、ちょ、ちょっと! どこ触ってんですか! か、神様、助けてぇぇぇぇぇ!」
「おや、わしという神が目の前にいるのに他の神に助けを求めるとは……、これはお仕置きが必要なようだな」
「い、いや、でも、金ないし、今の俺じゃそのくらいしかできないですよ……?」
「なに、金など必要ない。お主の体ひとつあればすむことだ」
そう言って男が突然床に押し倒しその上に覆い被さってきた。
「え? え? あの、これは一体……?」
何かまずいことを言っただろうかと心の中で慌てていると、不意に男が吹き出して笑った。
「ふはははっ! 草むしりに掃除とは面白い。まさかわしがそんなことのためにお主の願いを叶えたとでも思っておるのか?」
「……ッ、神様!」
感極まってぎゅっと男の手を取った。
「あ、ありがとうございます……っ! 本当に、本当になんてお礼を言っていいか……っ」
「ふふ、礼については先ほど言ったであろう。──一生傍でわしを崇め奉れと……」
「あ……」
男の言葉に、願いを叶える条件を思い出した。
次の瞬間、光が放たれ視界が真っ白になった。
あまりの眩さに意識が一瞬飛んだが、突然鳴り響いたスマホの着信音にハッと意識を取り戻す。
電話はAの母親からで、Aが目を覚ましたとの連絡だった。
驚きのあまり呆然となっていると、目の前で男が得意げに鼻を鳴らした。
「どうだ、これが神の力だ」
「ないないない! ありえないです! 俺とアイツは死ぬまで純粋な友達です! それに俺の恋愛対象は女の子ですし!」
「ふむ……、最後の言葉は聞き捨てならんがまぁよかろう。そこは追々躾けるとしよう」
「い、今、なんかとんでもなく不穏な言葉が聞こえたんですけど……」
「……いや、えっと、俺の友達は男で、俺も男ですけど……?」
「友情もいきすぎれば性欲も伴うものだ。で? お主はどうなのだ?」
からかっているのかと思ったが、その目は真剣そのものだった。
むしろ答えを誤れば、とんでもないことになりそうな緊張感さえあった。
慌てて首を横に振った。
「な、なんですか?」
また妙な条件をつけられるのではないかと身構えていると、
「お主はその友人を大層大事に思っているようだが……、そやつに抱かれたいなどと思ったことはあるか」
「……は?」
予想外の問いに開いた口がしばらく塞がらなかった。