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教科書を読んで学ぶことと実物で学ぶことでは、想像を超える自然の不思議さを感じる時間と量が圧倒的に異なる。教科書の情報は知れば知るほど減っていくが、実物の不思議さは気付いた分だけ増えていく。
そういう段階になって彫刻や絵画を鑑賞すると、作家が観察し、こだわり、表現したかった起伏に気づく。美術館などで人体が表現された作品を見ていると、それに気づいて驚いたり、自然と笑みがこぼれるようになるだろう。
美術解剖学を学ぶと美術作品をより楽しめるようになる。例えば、筋の付着部を学んでいくと、部分の起伏への理解が深まる。さらに認識が深まれば、関節の起伏やくぼみなが顔や手の形状と同じように面白く感じるようになる。
腹直筋は第五、六、七肋軟骨から起始するが、腱画も肋骨の配置と関係する。第一腱画は第八肋軟骨の前端に乗り、第三腱画は第十肋骨(臍の高さ=第十肋間神経の皮枝)。以下は調べる必要があるが、第二腱画は第九肋骨、臍より下の外側縁から不完全に現れる第四腱画は第十一肋骨とおそらく関係している。
ヒトの鎖骨上窩と三角筋胸筋三角は鎖骨をまたいでなだらかにつながっていることが多い(1枚目)。このことは四足動物の構造を想起させる。四足動物では鎖骨が未発達または欠損し、鎖骨画(2枚目矢頭)という靱帯ないし中間腱様の構造になり、僧帽筋と三角筋に該当する筋が鎖骨画を介して連結している。
19世紀に出版されたリトグラフや銅版画の図譜には、カラー版とモノクロ版が用意されていることがある。版画技法や出版計画からくる仕様と考えられるが、視覚的効果の違いも興味深い。色彩があると筋と腱の境界が明瞭で、モノクロになると起伏が明瞭になる。
講習会その2はスケッチ会です。モデルさんにLeighさんとKatieさんをお招きし、人体の起伏をどう捉えるかをデモンストレーションしながら紹介していきます。体表解剖学の講座と合わせて受講していただくと、復習になると思います。同じくチケット販売は本日18:00より。
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