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骨や筋、内臓は住所で言うところの番地や建物であり、血管、神経などはそこに至る道や水路である。現代の人体表現は「上手な人体」を作ることだけではなくなり、内臓や脈管、神経などの要素を表現として用いるケースもある。人体構造に美術と無関係な構造はない。
ポール・リシェ『美術生理学(Physiologie Artistique)』(1895)の図。走行および歩行中の姿勢。他にも荷物を牽引した時の歩行や、坂と階段の昇降、跳躍などが記載されている。リシェは解剖学の次のステップとして運動生理学を研究し、晩年はルネサンス以前の美術史も研究した。
ミケランジェロに基づく素描は、筋を描き込んでも破綻しないのでおそらく解剖を学んだ人物が描いている。姿勢も片側では肩甲骨を後退させ、もう片側では肩甲骨を前進させて起伏に変化を付け、顔は肩が前進した方向を向いている。