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『この集落は生きているのか？』航空写真で見た時、ここには人の気配がした。四国山地には、地図上にその存在はあっても、無住化している集落は少なくない。では、この集落はどうなっているのか。その答えを求めるために、平家落人伝説の残る徳島県の『祖谷山』へ行ってみた。
『黒川集落（下黒川）』
植林帯を20分ほど登った頃、周囲に石垣が見えてきた。どうやら黒川集落（下黒川）に着いたようだ。黒川集落は2つの部落に分かれていて、下流の部落は下黒川、上流の部落は上黒川と言われる。現代の地図上から消えてしまったが、確かにここには集落があったのだ。
河口集落から約800メートルの場所にある『虎杖（いたずり）集落』。僅かな期間、この集落には石鎚村の役場があった。いわゆる村の中心部であったのだが、今は住む人もおらず、怨念に満ちた農協跡が残るのみだ。ここから黒川集落への車道は無いため、登山道とも言える山道を辿ることになる。
集落内にお爺さんがおられたのでお話を伺った。お爺さんは『室草里に住んでいるのは二人。私ともう一人だ』、『車道が無かったときはひたすら歩いたよ』、『昔は金山、その後は林業、今では仕事が無くなった』と仰った。更に無表情で『この集落ももう終わりだよ』とも仰った。
祖谷地区の中にあるもう一つの祖谷。徳島県でも、とりわけ山深い中祖谷地区。松尾川の険しい渓谷の先にいくつかの集落がある。40年前の航空写真に見える複数の建物。その多くは森に飲み込まれた。今もいくつかの建物が残るが、その殆どは無住だ。現在の住人数は2世帯4名。無住化へと進む地域の一つだ
川上村にある二つの"瀬戸"。それは、生活改善という名のもとに、集落ごと山を下りた結果だった。瀬戸集落の集団移転から約40年になる。『昔集落にいた世代は今も通っている。でも、世代が変わると通わなくなる。この先世代を重ねていくと、いずれは途絶える時が来る』中奥集落の方の言葉が印象に残った
『竹ノ島』
島の北端から上陸する。数軒の家屋がある。竹ノ島は、元からの島民一家、そして後でツイートする個人施設『小さな島のオリーブ畑』の一家が住んでいると言われる。ちょうど、島から船が出ていく。しまった！島民の方と話しそびれた…
地図はこちらです。伯母谷集落は、3箇所に家屋が集まっています。そのうち2つは、僅かですが今も常住です。画像は残り一つの場所です。今も元住人の方が時々戻って来られています。