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「こんな小娘が? と思っていらっしゃいますか?」
「あ、いえ。カーラ様からはとても強い魔力を感じますので。しかし、魔力とは少し違う力も他に感じます。この力はいったい……」
カーラは繋いでいた手を離し、両手を重ねて瞳を輝かせた。
「いやっ!!」
顔を背け拒否を示すと向けた頬に痛みが走った。衝撃で床に手が付き、今起きてる状況を把握する間もなく、背中までもが床に付いていた。見上げれはディーン王子の顔が直ぐそこにある。
「あなたが悪いのですよ」
「ああ、またお前か。さっさと帰ればいいものを……。ん? あの時の人間か……。またお前と遊べると思うと嬉しいぞ。……はぁ、しかし、その二人を連れて戻らなければならない。悪いがまた後にしてもらおう」
「私も皆とここに残ります。一人で逃げるなど!」
「シロルディアの馬車であればデール王国も手を出されないとのことですので、私共のことは気になさらずお逃げ下さい!」
マーサは険しい表情で訴えた。
「反旗を翻す手伝いを願いたい」
「なんということを!」
エーデル王女が足元にいるジェルミア王子の隣で膝をついて腕を掴む。
「もしも失敗してしまえばお兄様のお命が無くなってしまいます! 私はそんなことは耐えられません!」
「戦争を起こす前じゃなければ意味がない」
お父様が隠したいと思っている真実とは?
アランは知るべきではないと考え、アルバートは知るべきだと言う。
セイン様に会う前であれば知ることを選ばなかったかもしれない。
だけど今は違う。
私は真実を知りたい……。
「エリー様、ごめん。俺とはもう会わない方がいい。俺がいると彼を忘れられないだろうし、俺は彼の代わりになれないから……。さぁ、そろそろ戻ろう」
「これはエリー様のためでもあるし、両国にとって大事なことでもあるんだ。だから俺とは会わなかったことにしてほしい」
セイン王子がエリー王女の視界に入るように顔を覗き込む。それはレイもやっていた仕草だった。
「はい……」
「良かった」
にこりと笑う笑顔に胸がぎゅっと締め付けられる。
ここまで似ている人っているの……?
頭ではレイではないと否定しているのにレイを探し、求めていた。
「私は王女としてではなく、人として未熟なのだと分かりました。強い意思もなければ相手を思うという気持ちも欠落しているようです。自分のことしか考えていなかったのです。このような未熟な者が人の上に立ち、王を選ぶなど思い上がりも甚だしい」
震える自分の手を腹の前で重ねた。