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「気になるフレーズ」を見つけることが、本を読む喜び。
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 2020.9/中央公論新杜

社会という群れのなかでなければ生きられず、知恵の発達した生き物としての傲りで膨れ上がってきた人類。

パンデミックは、そんな我々にいったんたちどまって学習する機会を与えてくれた。

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 2018/徳間書店
咸宜園塾主・広瀬旭荘とその妻を描いたもの。暴急軽躁な旭荘を支える賢夫人・松子の言動が魅力的。
「風の音かと思いました」
「いや、戸を叩いたのはわたしです。それとも――」
旭荘の兄弟、儒学者広瀬淡窓、掛屋を継いだ久兵衛を描いた『霖雨』の姉妹篇。

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★吉村喜彦『バー・リバーサイド/二子玉川物語』は、洋酒とつまみのマリアージュの連作短編集。ほんとに美味そう。小さなバーの店主(60歳)は元大学助手。「この歳になってわかったんですが、信じられる人なんて、ほんのわずかですよ」。常連客はかつて挫折したり、いま怒りや焦りをかかえたり…。

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世界は、戦死を免れた者たちの子孫で創られている。死んでしまった者たちは、続くはずだった無数の命を等しく失うのだ。愛する者を一人失えば、それはもう別の世界だ。なんという世界の連続なのだろう。★ドリアン助川│あなたという国

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あけぼののうそにつまずくさくらかな・千代尼、これでこそ命をしけれ山ざくら・智月、かかるとき人や死ぬらんちるさくら・星布尼など女性俳人の句をまとめた別所真紀子『江戸おんな歳時記』。女性俳諧師が多数いて句集を出す江戸文化は類を見ないと。

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『断片的なものの社会学』は、分析も解釈もできない聞き取りの会話、その“無意味な断片”をそのまま載せるなど、謎を読者に放り投げる。「とらえどころもなく、はっきりとした答えもない、あやふやな本」と著者。妙に魅かれ、繰り返し読みたくなる。

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詩とは、心の内側に下りていくための階段だ。詩人が発見した言葉を読み心の内側に下りていくことで、読んだ人もまた発見をする。何度繰り返されても消費されない強さを持った言葉。それが詩の言葉のあり方なんだ。★谷川直子『四月は少しつめたくて』

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「山で遭難して三日三晩飲まず食わずだったあとに、これを食ったらうまいんだろうなあ」と父がある料理を指して言うようなときは、彼はそれがあまり気に入っていない、ということなのです。★井上荒野『荒野の胃袋』

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どうにかして、仰向けに寝転んだ状態で字が書けないものかと考え始めて、早一年が過ぎた。(「仰向けの試行錯誤」)★津村記久子『二度寝とは、遠くにありて想うもの』

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こころに、唄を抱く。そのときに湧く土地への誇りが、天災や戦のなかもひとを支えた。旅のあいだは、いつも八百万のいのちと縁に呼ばれて歩いている気がした。ひとの声は風になり、波になり、光となった。全身に浴びた。★石田千『唄めぐり』

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