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「夏目シショー」ミス夏目が朝刊を取りに玄関を出ると勢いのある声が聞こえた。シショーなどと呼ぶのは一人しかいないので百目鬼園子だと言うことはすぐわかった。「シショーの好きそうなアイス見つけたんで帰りに持っていきますよ」 #えんすけっ!
「前から思っちょったけど、海坊主とか首キレ馬もおったのに、なしてヌリボー?」吉亀明楽は塗乃坊壱麻に率直な疑問を投げかけた。「海坊主や首キレ馬のことはようわからん」「あんた、ようわからんってヌリボーより有名じゃなかか」 #えんすけっ!
「突き出てると言うか何かのトラップみたいっすね」「とんでもない失敗作だよ。こんなのが華道の世界では受けてるんだぜ、中山くん」渋沢一二三は溜息をついた。「これやったら道ば塞がんやろ」戻ってきた塗乃坊壱麻はご満悦だった。 #えんすけっ!
「突き出たヌリボぉ〜♪」塗乃坊壱麻が花を活けていると歌が聞こえた。「この前ぶつかってきた娘や。ヌリボーのこと知っとるんやなー」「ヌリカベたちと一緒にノブスマ系で分類されたぁ〜♪」壱麻は吐き捨てるようにカスやと言った。 #えんすけっ!
「こう寒いと外に出るのも厭になるな」南方楠美の吐く息も白い。「先輩、夏も似たようなこと言ってましたよ」寺田とらも白い息を吐きながら返した。「こう寒いと肌身離さずチョボ六だな」楠美のコートからヒョコっと猫が顔を出した。 #えんすけっ!
「か ぜ で す ?」渡部そでは折口忍がコンと咳をしたので心配そうに聞いた。「ちょっと咳がな」「マ ス ク い り ま す?」「購買で買ってくからいいや」そでが渡そうとしたマスクは真っ黒なデザインだった。 #えんすけっ!
「先輩、結局初詣は行ったんですか?」寺田とらは初詣に行くと言っていた南方楠美に疑心暗鬼だった。「家に宇宙があるんだぞ。詣でる意味がないだろ」そう言うと楠美はとらに写真を見せた。大中小三匹の猫が重なっている写真だった。 #えんすけっ!
「2ホールぅ〜そんなに食べたのぉ」今野円は素っ頓狂な声をあげた。「そのぐらいじゃペロリだよー」牧田スガは当然と言う顔。「食べる方も聞く方もゲップが出そうだねぇ」「もう2ホールぐらいいけるよー」「ホールケーキの魅力ぅ」 #えんすけっ!
「あっはぁ、なにそれぇ〜」今野円は驚いた顔をして笑った。「駄目かな?」牧田スガは隠すようにフォークをしまった。「あっ練習してたあれに入れたら良いんじやあないか」塚崎みやは取り繕ったがなんだか申し訳ない気持ちになった。 #えんすけっ!
「えぇ〜ここは大爆笑なシーンだよぉ」今野円の必死の訴えは口井章にも塚崎みやにも響かない。「スガリンはわかるよねぇ」うーんと考えて、牧田スガは鞄からマイフォークを取り出した。「フォークを持ってフォークロアとかどうかな」 #えんすけっ!