モリドンさんのイラストまとめ

Amazon Prime『13人の命』、これもまた傑作。洞窟での救出劇は時に密室サスペンスになりまた時に水という悪魔によるサバイバルホラーにも。結末が周知されているこの有名な出来事を演出の力技でこんなにも見事な映画へと昇華させたロン・ハワードの手腕、脱帽。こんなにも手に汗握る140分間は久々だ。

『The Souvenir: Part II』鑑賞。前作から地続きの、果たしてこれは「続編」なのか。フィクションと現実、作品と作品の中の作品を行き来しながら監督の分身＝主人公のパーソナルな思いと過去の苦悩を「創作」として包む込み他の誰かへの「スーベニア」にする。凄いものを観た。創作って、セラピーだ。

Disney+『私ときどきレッサーパンダ』、面白かった。アイデアはハルクから来たんだと思うけれど成人男性の中の緑の化物ではなく赤いパンダがアジア系の女子中学生の中にいる設定は内なる暴力性をコントロールすること、「共生」というテーマに見事にハマっていた。音楽も共生を果たすラストの展開が◎

『The Fallout』主演のジェナ・オルテガ、先月公開の『Scream』でも大活躍だったし来月公開A24の『X』でも重要な役どころみたいで2022年要注目の一人ですね。監督/脚本のミーガン・パークはBillie Eilishの『watch』のMV監督。

A24配給、12月はまだこの2つが残ってるんだった。The Tragedy of Macbethはこの間IMAXでの上映会があったけど近所の映画館ではやってなくて行けず… IMAXで観る機会は今後もあるんだろうか。Apple TV+でも配信されるけど、家のテレビでなんて絶対観たくないよ

というわけで2021年下半期もA24配給作品は粒揃い。『The Green Knight』は私の年間ベスト3本の内の1本です。日本にも早く上陸してほしいけどA24作品は半年以上のギャップがある印象。公開45日後には配信が始まって日本からもVPN使えば観れちゃう時代、半年以上の遅れはビジネスとしてどうなんだろうか

『Encanto』面白かったなあ。砂や花の繊細なアニメ表現、楽曲が良い。これで今年公開のリン＝マニュエル・ミランダが関わってる4作品は全て観たことになるけど、どれも欠点はありながらもそれぞれが今この2021年に必要な色んなパワーに満ちていて、何より「次」に繋げていかなきゃいけない大事な作品。

『Arcane』完走。上の都市と下の街、赤い髪の姉と青い髪の妹の対立というわかりやすいアナロジーの中で、攻撃的でヘイトを撒き散らしているのが「青」い妹の方である皮肉は面白かった。全体的にスローモーションの多用がnot for meでしたがEP7のアクションシーンはアニメならではの表現で楽しかった。

今週のドラマラッシュヤバすぎるね。私はもちろんHellboundからいきます

『Dopesick』EP2まで鑑賞。サックラー一家が生み出したオピオイドが小さな町を、そしてアメリカ全体を蝕んでいく過程を開発、普及、訴訟の異なる時間軸を行き来しながら描く面白さ。金と嘘が渦巻く展開、「治す」ためでなく「売る」ためのドラッグ。何よりこれが事実に基づいているという恐ろしさよ…