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イヴァン雷帝は、ロシア初の常備軍といわれるストレリツィ(銃兵隊)を編成したことでも知られる。制服とマスケット銃、バルディッシュと呼ばれる三日月斧を装備したストレレッツは当初平民が徴集されていたが、次第に世襲化し軍人階級を形成するようになった。
「こいつは豪儀なご馳走だぜ。これで儂等は王の血族だ」
親方が言うと、隅で見守っていた徒弟が言い出した。
「親方、あっしにも鋏くらい舐めさせておくんなさいよ。そうすればあっしだって貴族くらいにはなれるでしょうから」
37年3月16日、ローマ皇帝ティベリウスが77歳で病没する。アウグストゥスから受け継いだ元首政を確固たるものにしたが、後年はカプリ島へ引き篭もり政務を執った。粛清が苛烈であったため、ティベリウスの死を知ったローマ市民は吉報と思いつつも事実確認が取れるまで喜びを表には出さなかったという。
領主の特権を行使する村のパン屋は村落ではやや特殊な立場にあり、農民は粉挽きと同様にパン屋に対しても警戒を怠らなかった。例えば、パン屋が客から受け取った生地をパン焼竈に運ぶ際は客の前を歩かねばならぬと定められていた。パン屋が生地をくすねないよう監視するためである。