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そうして指先で翠の頬に触れ、告げる。
僕は所謂、裏社会の人間だ。
「船長は船長ですし。変わりません、信じます!」
「人を殺す時に余計なことを考えるなって言ったろ、バカ」
「……なんで、こんなものが。」
帽子を守るように、猫のように体を丸めると、落ちる瞼に逆らえず鈴杏は意識を手放した。
「【鈴杏】がなりたいのは《なんでもできるネコ》だろ?」 「あ、もう!……うう、恥ずかしいなあ、昔の話だから…………」
……ウェルテルが目を見開く。
「生きよう。一緒に、これからも。」
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