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「横須賀こずえ」の新刊が出たんだ~と思ったらまさかの最終巻だった。面白かったしもっと続けられそうなのになと思う一方で、あんまり犬と関係ない話も多かったし自分で作ったフィールドを手狭に感じてたのかも、という納得もある。ドラマティックで切ない輪廻の話で終わるのはだいぶ予想外だった。
山白朝子「私のサイクロプス」を読む。旅本作家一行が各地で怪異に遭遇する「エムブリヲ奇譚」の続編とのこと(読んだのが10年近く前で忘れてた)。一冊通して『本当に怖いのは怪異よりも実在するもの』というテーマが並走して描かれる。人間も怖いけど、人の味を覚えた熊の話がずば抜けて恐ろしい。
パスピエ「synonym」聴いてる。パッと聴きの取っつきにくさは近年どんどん増していくし、相変わらず情報量が多くて聴いてて何やってるかわからないことも多いのに、結局はポップに味わえるのがすごい。普段なら音楽を聴く時間の大半は別作業と並行だけど、ヘッドホンして寝転がってるだけで楽しい。
宮下奈都「つぼみ」を読む。6編中半数が「スコーレNo.4」のスピンオフとのこと。前作は『もやを振り払おうとする』ような背筋の伸びる作品だった覚えがあるけど、今作は『我は強いけど芯がない(理がない)人のノイズにまみれていく』=『もやに慣れる』みたいな話が多くて、真逆の読み味に面食らう。
単行本で買って積みっ放しだったアンソロジー「きみのために棘を生やすの」を手に取ったら、読んだばかりの「偏愛小説集 あなたを奪うの」と同じ本だった。文庫化改題作品。
発売後しばらく経って買った本を積むとこういうことが起こりがち。本棚が足りなくてダンボール収納の多い環境だとなおさら。
「グラゼニ」の最新刊を読んで感動してる。居場所を掴んで役割を与えられて、それぞれが最高のパフォーマンスで役目を果たしてリーグ優勝に貢献。ベテランの発奮、若手の躍進、新米コーチの葛藤、シーズンの様々なドラマが実を結ぶ様子が1冊にギュッと集約される美しい構成に胸がジーンと熱くなった。
「小説 東のエデン」「~劇場版」を読む。『100億円入りのコンシェルジュ付き携帯で日本を救済するゲーム』という大風呂敷に見合うぐらい、とにかく多角的に社会問題が提起(既得権益・政治への無関心と無責任・若い世代の閉塞感・平和ボケなど)されてて、そのうえでエンタメを全うしてて改めて名作。
接客したおばちゃんから「若い人の疑問に答えるウェブサイト」なる名刺サイズのQRコードを渡される。学生さんから同世代と勘違いされるのには寛容だけど、世慣れない19歳にでも見られたのはさすがに『舐めんな!』と思う。30代だぞ。でもそのサイト(エホバの証人)が少し笑えるやつだったので許す。