//=time() ?>
#そんなうちのカルデア
「恵む恵まない、って話じゃないんだけど……明日地球が爆発して無くなります、みたいな顔しなくても」
「同義ではないか! そなたはカルデアの束ね、汎人類史最後の防壁なるぞ! それが正気を失したとは、おお、主よ!」
#そんなうちのカルデア
「日本風の、ね。不倶戴天なのは分かってるけれど、あなたもわたしにとってはヴラド3世だから。誇り高きワラキア公に細やかな贈り物。ダメかな」
#そんなうちのカルデア
(春は名のみのなんとやら。2月のスポーツドリンクはちょっとだけ涼しすぎたけれど、甘いものばっかりの舌をさっぱりさせてくれたし……右手の燻りを冷ますのに、ちょうど良かったりもするのだった。夏の盛りにこのお礼ができるよう、この夏はレモネードを作ってみよう──)
#そんなうちのカルデア
「謎です、ね」
「へもほいひーのはわ、むぐむぐ」
「リリ、慌てて食べたら危ないよ?」
「求肥のようで求肥にあらず、チョコに似れどもチョコならず……面妖でござるな」
「アイツ以外が作ると普通のチョコになるのよね。なんでかしら……」
#そんなうちのカルデア
(アストルフォくんもだいぶ馴染んできたね、と微笑ましく見ていたら、不意に彼がわたしの方に駆け寄ってきた。人懐っこいのはいいんだけど、あんまりいい予感がしない)
#そんなうちのカルデア
「わたしもちょっとうっかりだったけどね。リーザに叱られちゃった」
「エリちゃんさんが……ふふふ。ちゃんと気づいてくれて嬉しいです。わたしも一回失敗しちゃったから、失敗のおあいこです」
#そんなうちのカルデア
「気をつけて、プロテアちゃん。頭だってデリケートなんだから。どこか切ったりしてない?」
「だいじょうぶです! わたし、丈夫な強い子なので! 第一冥界支所長、なので!」
#そんなうちのカルデア
(意外と言っては失礼だけど、アストルフォくんのチョコレートは美味しかった。ところが本人は『うさぎになりたい!』と飛び出してしまい、結果としてアルまで担ぎ出す大ごとになったんだけど、それもとっくに日常の一部になってしまったのだった)
#そんなうちのカルデア
「だって、ヒナ先輩はいつものヒナ先輩だよ。何度も相対して、思いの全てをぶつけ合って、それでもここにいてくれる、わたしたちのヒナ先輩」
「ヒナ言うな。……あんたのことだから、言っても聞かないんでしょうけど」
#そんなうちのカルデア
「そうですか。アルジュナ殿がそんなことを……」
「でも、嬉しかった。会長らしいって思ったし、背中を押してくれたような気がして」
「なによりです。秘書室としても肩の荷が一つ降りた思いです。アルジュナ殿のあとではくすんでしまいそうですが、こちら、ご家族でどうぞ」