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「はい、はじめまして。金充です」 「うふふ~金充さん、それにしても面白い手をしてますね~それどうなってるんです?」 ハンドガールに言われてはじめて「え?」と自分の両手を確認する。 「え、え???!」 俺の右腕には肉がなく、骨だけがあった。
女性は手が見えない長い袖でマリンの頭をわしゃわしゃと撫でる。それからゆっくりと俺の方を見た。 「はじめましてお隣さん。わたしはハンドガールです。仲良くしましょうね」 少し目を細めて笑った。
まさかの対応に俺自信も悲しい気分になってしまったが、またパタパタと足音が聞こえてきた。 俯きかけた顔を上げると同時に、ぼふっ、と何かが被せられた。 「…っ……?!」
「わかった!」 「それで…どうしたの?キャンドルちゃんが一緒なのはいつもだけど……」 「あのね…あたらしいごきんじょさん……」 キャンドルが扉を開く。 土の香りがした。
するとパタパタと足音が聞こえ 「ちょっとマリンくん…ドアを開けるときはノックしないとダメなの…!」 とビシっとマリンを指差す細い手が扉から見える。 「人をゆびさすのもいけないんだぞ!」 「あっ、そうだね?で、でも次からはちゃんとノックしてね?」
#頭に君の花充ちて 201号室 金充
「自己しょうかいしようキャンドル!ボクは103号しつのマリン!」 むんっと、腰に手を当ててマリンと名乗る男の子が元気にそう言った。 「わたしはキャンドル…マリンのおとなりの102ごうしつにいるの。よろしくしてね……?」 キャンドルと名乗る男の子が俺の服を離し、マリンの横に並ぶ。
コンコン、と扉をノックする音が聞こえゆっくりと開いた。背伸びをしてドアノブに手をかけている男の子。その下には女の子が部屋を覗きこむようにして俺を見ていた。 「おじさん!そのたましい今日から住むやつ!?」 「ごきんじょさん…?」 「うん、今日からここに住むご近所さん。仲良くできる?」
「…っ…???!なんだこれ……」 鏡に反射して写っていたのは血塗れの"自分"の顔。頭から、口の端から血が流れている。乾ききっていないのか若干光で輝いてるのが不気味だった。しかしそれ以上に、気分も悪くなく痛みも感じないことが気持ち悪かった。
「…あの。…………俺死んだんですか?」 「あ、そこから?」 先程までの優しいトーンから一変、少し動揺した男性の声が聞こえた。そして目を見開いて驚くような表情。黄色と紫のオッドアイの男性はそのまま目をぱちくりとさせ「うーん」と唸りだす。