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#言葉の添え木
「飛行機雲」
窓から見える
蒼空が高くなり
肌をくすぐる風に冷たさが
混じり始めた
あれは飛行機雲かな
一筋の白い光が伸びていく
来年はこの場所には
私はいない
大人の階段を登っている今
この時間に想いを刻みたい
#yumetsukigatari
「椿×雪ウサギ」
駅からの帰り道
我が家への団地の道すがら
公園を抜け
駐輪場も越え
椿が香りを放つ団地にたどり着いた
『ただいま』
ぼんやりした灯りに照らされた
赤い椿は命を称える様に上を向く
昼間に届いた郵便受けからは
母からの寒中見舞い
雪ウサギに託した親心だろう
#アトリエ部文芸展
「息」
鏡に映る私
素敵な笑顔ね
斜めから見ても顎のラインが綺麗だわ
きっと素敵な人に振り向いて貰えるわね
堪えていた息を吐き出した
プゥと膨らんだ頬が
緩みながら
#アトリエ部文芸展
「贈」
獣の匂いがツンとして
窓を開けたらサンタクロースが乗った橇が月夜に飲み込まれていった
唖然としながらショールを握りしめていたら
コウノトリが一羽窓辺に舞い降りた
朝目覚めた瞬間
お腹に命が授かったのを体で感じた