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#マシロ先生の事件簿
(小鳥遊たちと合流する暇もあればこそ。当の小鳥遊たちまでもが、河和を黒幕と勘違いして殴り込んできた。ヤツらには楽しい始末書を贈呈するとして、河和の平穏のために、一肌脱ぐ必要がありそうだ)
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(案の定というべきか。落ち込んだ花岡は物置の中にいた。口下手な彼女はここで休憩するようになっていたそうだが、今日に限ってはどうやら同席者がいたらしい)
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(私が折れた骨を戻すように、白石は擦り切れたベアリングを取り替える。人とマシン、治す者と直す者。対象の違いこそあれ、学ぶところは大いにあった。それを思えば、機械油の汚れも苦にはならないというものだ。早瀬には、「まるで小学生ですね」と言われてしまったのだが)
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(材料も揃い、修復作業も順調。あとは経典を届けるだけ──かに見えた。若葉の元に届いた急報が、式典開始の繰上げを告げる。多事多端な一日、そのラストスパートを告げる鐘が鳴り響いた)
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(守月に突っかかっていたスケバン連中から、水苔膠の情報を得ることができた。問題の連中は心を入れ替えて奉仕活動に就くことになり、私たちは連中のねぐらから水苔膠を入手できることになる。これも若葉の人徳だろうか?)
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(状況はどこまでもおもしろおかしく転がっていく。粉砕した聖典の代わりに入れておいたカーマスートラのように。このままでは歌住が公衆の面前でセンシティブ文献を朗読することになる。起死回生の鍵を握る女は一人。人呼んで、古書館の魔術師)
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(せっかくなので、雨雲号をバックに記念写真を撮ってやる。愛機の写真は別途撮ってやるにしても、今ここにいる奥空を記念に残してやりたかったのだ)
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「大山鳴動して風呂一つ、か」
「仕方がないさ。それに、衛生環境については改善された。革命的進歩だね。先生もどう?」
「──そうだな。ついでにお粥でももらおうか。邯鄲の夢の締めくくりには、ちょうどいいだろうさ」
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(人の口には戸は建てられない。天見と間宵が掘り当てた温泉は、あっという間に温泉開発部の知るところとなった。瞬く間に温泉旅館が立ち、殺風景な流刑地は知る人ぞ知る秘湯へと変わる。どのみち銃創もまだ痛むのだ。湯治方々、様子を見に行こう)
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(秤、元気にしてるか。怪我の具合はどうだ。補習授業部は相変わらず過ぎて、目眩を起こしてしまったけれど。それでもみんな明るく笑ってるよ。いつかお前たちとも、そんなふうに笑い合えるといい。私はいつも、そう祈ってるよ)
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(アリウススクワッドは、人知れず姿を消した。羽沼はいい感じに焦げ、空崎は現役に復帰し、鷲見たちの団長も、百合園も帰ってきた。全て元通りとはいかないが、日常は少しずつ回復しつつある。──の、だが)
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「あの、先生」
「どうした、白洲?」
「あまりにおもしろおかしい幻覚が見えるんだけど」
「安心しろ白洲。この世界は案外おもしろおかしいものなんだ。──そうだろう、ミス・ファウスト?」
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「元気でよろしい。だがもう少しその元気は取っておけ。お前らが無事なのが私の一番のエネルギー源だからな。──羽川と一緒に待ってろ。羽川と仲正と静山と……この学校を、頼む」
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「空崎、そんなになってまで──」
「正義実現委員会、時間を稼いで。今ここで彼女たちに先生を渡すわけにはいかない」
「不本意ですが仕方ありません。先生を頼みます、空崎ヒナ」
「空崎さん、も、お気をつけて」
「──生きて帰れたらお茶でもしましょう。先生の奢りで」
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(これは……この倒れ方、使い魔か? 明らかにまともな生命体じゃない。キヴォトスにこれだけの規模の魔術を使えるヤツがいるのか? まさか──ゲマトリア?)
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「羽川、剣先。……無事でよかった、とは言い難い様子だな」
「現状、他のメンバーとの連絡はついていません。先生は……」
「アロナが……シッテムの箱がオチた。本体にダメージはないが、早瀬との連絡が取れん。音瀬印の盗聴器もイカれたようだな」
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「私には守護天使がいるんだ。そいつのおかげだよ。……恥ずかしい話だが、ご覧の有り様だ。若葉、お前さんのかっこいいところ、見せてもらえるか?」
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「助かったよ、剣先。流石に頼もしいな」
「ど、どういたしまして……みんなピリピリしていますので、気をつけてくださいね」
「ああ、了解。羽川たちにもよろしくな」