結婚したのちも水無瀬は傲嵐を“叩きのめしたい”と思っているが、なかなか果たせないのは自身のせいということに気づいていない。
彼女の指揮や戦略を傲嵐は確実に“喰って”いるので、それだけ手強くなる上に、水無瀬と共に過ごす時間が長くなるほど傲嵐は正気に返る。
敵に塩を送るどころの話ではない。

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本編で秘かに発揮されているのが水無瀬の指揮スキル。
まがりなりにも本家直系の娘であり、数人~十人程度の組を任されることもあった彼女には、カリスマ(心服)を含めた指揮官系のスキルがある。
傲嵐を式神として支配下におさめた時点で、彼の能力を水無瀬は自在に指揮する権能を得た。

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ちなみに傲嵐の精神攻撃とはアレである。
「オマエ、旨そうだな」
自身は至って真面目な求愛だと思ってるあたり、人獣の溝は深い。
もっとも、これが愛の告白だったからこそ水無瀬は死を免れている部分がある。
実際、ここまで距離を詰められたら大抵のモブは死ぬ。
顎人でさえ腕の一本は失っている。

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まさに戦場の悪夢。
ここで彼に対抗できたふたりをご覧いただきたい。
顎人:神速の剣術で“意志より疾く斬る”がモットー。
 ある意味で彼も人型の獣なので対抗できた。
水無瀬:おのが殺意も自在に操る“変幻の術士”。
 自身の殺意の在処を悟られるなど愚の骨頂。
 ただし傲嵐の精神攻撃に弱かった。

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「無駄な抵抗をやめて出てきなさい!」系のセリフを聞いて、稲葉の中の傲嵐が

「どんな抵抗も基本的にゃ無駄に終わるもんだぜ。
そもそも抵抗は無駄かどうかで測るもんじゃない。
するかどうかで決めるもんだ」

とか言いだしたので、話のネタとしてストックしたいと思います。

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③考えすぎて後手にまわる
察しも勘も鋭い石斎なのですが、こと水無瀬に関する件では後手にまわりがち。
大事にしすぎた結果とも言えるのですが、この似なくていい癖も水無瀬に移りました。
水無瀬の場合は単純に考えすぎ。おかげで傲嵐におくれを取ったとか取らないとか。

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嫁の水無瀬の場合は、どうだったかと言えば。
傲嵐の知能が低下していたので術やら技やらを返されることはなかった。
ただ、おぼえられはするので下手な術は避けられて二度と通じない。
大がかりなヤツは自分が疲れるので避けたい。
結構、大変だった(しかも討ち取れなかったのは一生の不覚)

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騰蛇「草叢に潜む者」
傲嵐「這い寄る混沌」
石斎「掌(たなごころ)の君」
真人「忘れじの果実」

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そもそも旅先でくつろぐ必要も認めていないので、楽な格好などというものも用意する発想がない。
ちなみに画像の装束は外伝にて傲嵐が用意したもの。彼曰く「嫁に揃えた」の嫁側のものです。
二着とも作り出したのは傲嵐なのに「揃えた」とは、「嫁の文化に揃えた」の意です。

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ちなみに相方から問い合わせがあったので答えますが。
仙界で得た仙服は傲嵐からすると官服というか支給品の制服に近く、着たくて着ていたものではないようです。
しかも仙界では無位無官なので本当にプー扱いの服。
それ以前に服を着たのは紀元前の古代に遡るので腰布かなと。

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ちなみに心と倫理観の有無で語るなら、実は

・人の心も倫理観も持ちあわせている
 (が、おのれの意志で踏み越えていく)雷閃

・人としての心も倫理観も持ち合わせがない
 (が、水無瀬が出会った男の中で最も彼女に優しい)
 傲嵐

だったりするから四分割分類はアテにならない。

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ちなみに、作中における異世界すなわち〈旧世界〉の語では、水無瀬とは「誰でもない者」の意。
それを知っていた傲嵐にしてみれば、その名を彼女が身に帯び、使っていることも我慢ならなかったのでしょう。

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傲嵐が彼女に贈った名が、綾瀬。
川面に紅葉の散る様をかたどり、名としたもの。
水無瀬=水の無い川が似合いだというなら、それは水が無いのではなく見えないだけ。川面の錦=見た目の艶やかさに目を奪われているうちに奥にひそむ水=彼女の力量によって命を奪われる。
そんな意味をこめた命名でした。

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エントリーNo.3:傲嵐
買いに走ると店員がSAN値チェックで漏れなく発狂するからやめてやれ系人外。
ちなみに、それなりに“おつかい”ができるようになっても、余計なものまで「旨そうだったから」と買いこんでくるので財布の紐と手綱は手放せない。

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傲嵐の名を授けるのは水無瀬。
嵐のように現れ、傲慢にもみずから式神たらんと欲した化生として名づけます。
これは名で相手を縛り、従える呪法のひとつ。
同時に名という器に収め、固定する術でもあります。
とはいえ傲嵐が“そうして欲しい”と望まなければ、当時の水無瀬の力では適わぬことでした。

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一応、世界樹に含まれるので今回は傲嵐の名について。
以前もチラッと話したおぼえがあるのですが、着想元は羅睺星から。
それに、がらんどうの伽藍などを掛けあわせ、収まりのいい音に。
本編では紫狼の名で通しますが、これは豺狼に音が近く体毛の色設定が紫紺だったことから。

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これ見て傲嵐が「これ! これ!」と水無瀬にアピールしているが「貴様の場合は唇でなく口そのものだろう」と一刀両断されている。残念。 https://t.co/ArpCUh1EWb

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無論、ほかの三名にドン引かれ、水無瀬に冷たい眼で見られるのが傲嵐です。

一応、彼にも言い分はあって、

物(特に武器のたぐい)を見るときは、そのものの機能に注意がいく。刀剣の場合は、その切れ味であり、それを実感するのは自身の肉体にほかならない。

というのが、それで。うん、理解できん。

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刀剣(男士ではない)を眺めるとき、稲葉の好みとは別に脳内の藤神家が鑑賞をはじめるのですが、

真人:あまり興味がないので遠巻きに見てる
騰蛇:霊的に使えるかどうか真剣に視る
石斎:自身が扱いやすいかどうか寸法で考える
傲嵐:基本的に嫌いだが刺されるならどれがいいかで選ぶ

という視点で。

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“はじめて好きになった相手はすでに故人”組な
顎人・雷閃・傲嵐・石斎ですが、
この中で異彩を放っているのが雷閃。
まぁ、彼の場合、愛した彼女は二度と戻らないが
厳密な意味では故人ではないし、
目の前で生きてもいるので記憶が薄れることもない
んでしょうが、それにしても間の楔が深い。

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