# 読了

【短編小説】#読了
内田百閒「冥途」

高い、大きな、暗い土手。その下に、一ぜんめし屋が一軒。
語り手は人参葉を食い、他の客たちの話に耳を傾ける。
「大きな蜂だった。親指ぐらいもあった」
「子供が来て、くれくれとせがんだ。強情な子でね……」
自分の声が届いたら良いのに。

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