月で踊る…月に踊る…月と踊る…月に踊る…月を踊る…
いくつもの助詞を脱ぎ捨てて、彼女は踊りつづけた。
月で踊る…月まで踊る…月が踊る…
そして月は踊りだす。
踊る彼女と踊る月。その足下では世界が崩れ去る。

5 32

【#今日の絵とワード】

『 きみとぼくのうた 』

7 14

【#今日の絵とワード】

『 貴方に手向ける餞を 』(1/2)

6 15

kindleで(無料)ダウンロードした「書店員 波山個間子」番外編を熟読。

漫画も面白いのですが、途中からのマイクロノベルも面白い。

これ、紙のコミックが出てたら買っちゃうかも…

後でamazonで検索しとこう…

0 8

君が風に揺れたスカートを後ろ手に押さえたとき、若い草木の匂いが駆け抜けたこと。日差しを一瞬だけ遮った白い雲が流れて、宇宙みたいな青空に散ったこと。遠い日の記憶なのに、この季節になると瞼の裏に焼き付いた影と共に浮かんでは、また消える。
  illust:

0 3

君なら、共感してくれると思ったの。少しも分かってない君の笑顔が急に遠いものに感じた。少し、ガッカリもした。身勝手な期待と気まぐれだって分かってる。だから、こんな表情にもなるんだよ。なんてことを、私はいつも君に言えない。
  イラスト:ぐるめぐ

0 2

忙しい空気と働く靴音の中に立っていると、「ぼくなんか」って弱音が喉でつっぱる。窒息しないコツは全部吐き出しちゃうこと。でも結局「ぼくなんか」は飲み込んだ。お客さんと目が合ったんだ。女の子だ。口が勝手に動く。「ぼくなんか、できるかな?」

1 10