近代日本の画家のなかで、ぼくがとりわけ心ひかれるのは、この夢二の他に、村上華岳、速水御舟、今村紫紅、土田麦僊などだ。これらの画家に共通しているのは、身を切られるような鋭く重い孤独感だ。それゆえにその作品にはえもいえぬ哀愁が漂っている。 
石本正 「画家のことば 六 」

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トーハク常設展。今村紫紅《風神雷神》。これ好き。パッと見、ささっと軽く描かれてるみたいなのに良く観ると風神雷神の身体が足の先まで存在感たっぷり。セットで観るとさらに心地よい軽やかな動き。雷神の髪と帯、風神の髪と袋。太鼓と雲、袋と雲。たぶん二神のポーズもそう感じさせてくれるのかな。

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天から降りてきた羽衣…木の根は太く大きく蔓延り、この地で生きていくことを暗示する。頭上には枝が生い茂り、もう天には戻れないことを示している。

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今村紫紅
風神雷神

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の祖、俵屋宗達に私淑した今村紫紅の《龍虎》1913年。現在、ワシントンDCのアーサー・M・サックラー美術館で24日から開催される展覧会「Sotatsu: Making Waves」に旅立っています。

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