悪左府こと藤原頼長、石田三成、江藤新平の三人は公明正大で清廉潔白な反面、柔軟な発想ができないという点で共通している(『#敗者烈伝』参照)。大塩平八郎もそうだが、彼らの発想は袋小路に陥りがちで、「これっきゃない」になること。リーダーにすると危険なタイプ。
8/5発売『#悪左府の女』(文庫版)

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10/18の5:00時点で、『#敗者烈伝』AMAZON歴史時代小説ランキング11位へ躍進! 日本史全体では30位。10/17の日経夕刊の書評が効きました。
「歴史の敗将25人にスポットを当て、そこから生きた人物・歴史を見事に切り取ったエッセー集」縄田一男氏

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【拡散希望】『#敗者烈伝』文庫版は本日10/4に発売されます。25人の敗者と4人の勝者を取り上げ、それぞれの人物のたどった足跡を振り返りつつ、転機や勝負所はどこだったかを示し、そこから得られる教訓を考えていく本格評伝集です。人生のお供にするには最適の一冊!

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昨日はメルマガの配信日でした。今回のテーマは10/5発売の文庫版『#敗者烈伝』について。メルマガ読者さんたちの感想をお聞かせ下さい。

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発売1週間前!公式サイトも更新です。
仕事でも成功事例の共有はできても、敗因をクリアに整理する意外とできていなかったりする。これができるのは、膨大な知識とビジネスマンの経験ならでは!#敗者烈伝
10/4(金)『敗者烈伝』<文庫版>発売! | 伊東潤公式サイト https://t.co/X0kzQN0aZd

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城山で最後を迎えた時、西郷隆盛を投降させようという意見に猛反対した桐野利秋は、「潔く散華されてこそ西郷先生である」と言ったとされる。つまり西南戦争とは、「日本の西郷」ではなく「おいたちの西郷先生」としておきたい西郷与党のホモ・ソーシャルが高じた結果、起こった戦争なのだ。

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藤原頼長、石田三成、そして江藤に共通しているのは過度な厳格さだ。自分が正しいとなれば、一切の妥協をせずに相手を排撃する。妥協点や落としどころを探らず、100パーセントの勝ちを収めるまで徹底的に相手を追い詰める。こうした人格の行き着く先は常に破滅しかない。

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戊辰戦争における戦闘では、近代戦の教育を受けていない土方歳三の方が、大鳥圭介より顕著な実績を挙げた。大鳥は勝機を見る目や、撤退の決断がワンテンポ遅い気がする。経験と勘に頼る土方の方が、仏式用兵術の心得のある大鳥より結果を出した。センスはセオリーに勝る時もあるのだ。

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松平容保の失敗は、幕府の力を過信したこと、慶喜を信用しすぎたこと、保科正之の遺訓に縛られたことにあったと思う。気が進まない地位に就くことや困難な仕事を引き受けることは悲劇以外の何物でもない。普段から自分の力量を見極めておくことがいかに大切かを、彼は教えてくれている。

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徳川慶喜は筋金入りの利己主義者で、何かを判断する時、常に自分を中心に考える。つまり大局観や自己犠牲の気持ちが欠如しており、天下国家という観点に立てない。その上ため小知恵を働かせた策動に終始し、目先の帳尻を合わせているうちに信望を失っていくという悪循環に陥ってしまった。

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イエスキリストがローマ帝国に迫害されて処刑されたにもかかわらず、キリスト教が広がっていったことから、四郎たちは自らが捨て石となっても、布教に貢献できればいいと思っていたのかもしれない。そう考える以外に、これほど勝算のない戦いはないからだ。

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豊臣家滅亡の原因は秀吉にあった。すなわち、家康と決着を付けておかなかったこと、秀次を自害に追い込んだこと、朝鮮出兵を断行したこと、この三点によって豊臣家の没落は見えていた。朝鮮出兵にかけた経費を家康討伐に使い、秀次に中継ぎを託していれば、秀頼の代では滅びなかったはずだ。

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10/5発売の『#敗者烈伝』文庫版のカバーが公開されました。「単行本と同じやないか」と突っ込まないで下さい。文庫版向けに、装丁さんが絵の大きさや字の配置を微妙に調整いただいております。それにしても茂本ヒデキチ氏の装画は素晴らしい!

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石田三成は加藤清正ら武断派との妥協よりも正義を優先し、大局的見地から豊臣家全体の利益を考えなかった。統一政権としての豊臣家を後世に伝えていきたいなら、辞を低くして清正らに歩み寄っておくべきだった。秀吉死後の豊臣家を見据えられなかった時点で、三成は大政治家ではなかった。

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