大きくて家に入らぬ春の蠅 

主宰誌『壜』昭和59年初夏号№34号

越冬した家蠅の悲劇 井伏鱒二の山椒魚みたい

家蠅に家の虚空を愉します 青鞋
  
大きく育った家蠅との共存ありやなし。

春の蠅牧師は打たずただ見遣る 

楽しくてどうにもならぬ蠅の番  見張り番

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厄介や紅梅の咲き満ちたるは
永田耕衣

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今年も姫路文学館をご愛顧いただき本当にありがとうございました。来年も引き続きよろしくお願い申し上げます💕
年明け11日オープンの永田耕衣展準備で気が気じゃありませんが、中の人もこれにて上がりとさせていただきます。皆様、良いお年をお迎えください!

寂しくて道のつながる年のくれ
耕衣

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今日は俳人永田耕衣の命日です。没後20年。耕衣はその独特の書も高く評価されています。若き日に俳人小野蕪子に「悪筆もここまでくれば神に近い」と讃えらえたその字は、60代に入ると書家たちを瞠目させ、かの棟方志功をして「うらやましい」と言わしめました。
 うつうつと最高を行く揚羽かな

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