「ん? ありゃ黄塵か? どうせ帰る処は一緒だが・・・・・・ まっ、今日はハウンズのメンバーとの思い出話を優先するか」

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「やぁ、久しぶり。そっちもヤバい事になってるみたいですね俊足兎。こっちは見ての通り無茶苦茶人手が足りずにてんてこ舞い―― いや、戦力は足りてるんですが人は選べないというか。まぁそんな感じ」 https://t.co/aI9eTUsXEJ

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「しかし、皆様無欲なものだ・・・・・・ これだけの代物を誰も気にも留めない」
『それが?』
「そう、ドクターQの遺産。No.100がとあるマッドサイエンティストから受け継いだ条約外兵装」
「お金になるの?」
『ええ、勿論』

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「何故にホワイ、我々は交易都市Oの防衛部隊になっているのか?」
「市長が俺達の腕を見込んで雇ったからだ。傭兵である以上、罪に問われず金払いが良ければ。昨日の敵も味方になることがある」
「道理だけどさぁ! 限度があるわい!」

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「なぁ、ハウンズ1。私達はついこの間までこの交易都市Oを攻める側だった」
「そうだな、だがそのコードネームは不味い」
「だって本名知らないんだもん、で・・・・・・ それは兎も角だ」

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「遺髪は故郷に届けるけどさ、半分以上機械になった体は色々難しくて。こうするしかなかった」
白狐、いや白峰コウは手作りの墓を前にして手を合わせる。キリスト教の作法は知らないが、それでも祈れるだけ神に祈る。

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「――はは、ははは。生き汚い。なぁ」
ハウンズ6の声から生気が抜けている。恐らくは操縦席まで弾丸が届いたのだろう。
「お前は、戦士ではないな。ただ、意地を張る事しか出来ん。不器用な―― 男で。ただ俺よりも、強かった」

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「見苦しいなぁっ!」
あまりにも無作法な戦いに、そして何より倒せたと見限ってしまった己の未熟さに怒りながら。ハウンズ6は膝に力を入れる。狙いは操縦席、機動力を生み出す爆発的なエネルギーは確実に俊足兎の命を奪う。そう確信して。

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「――残念だ」

穂先を俊足兎に叩き込む。

それで、終わり。手ごたえはあった。故にもう俊足兎には目を向ける価値もない。そう確信し、三つ目の方に顔を向け――

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(その程度か、俊足兎。だとしたら私の目が節穴であったことになる)

No.6は矛を構える。王道の正眼。
EXMが人型である以上。そして双方の機体が瞬発力で互角な以上。武器の長さは戦力の差に繋がる。

故にそれを埋める技があると、剣鬼は待ち構える。 https://t.co/81Yl3OLegv

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「――戦術を誤ったな。俊足兎! 三つ目!」
ハウンズ6は砲弾をその刃で切り捨てる。
「街への被害を覚悟し、三つ目が下がり。俊足兎が前に出れば。俺を倒せていたぞ! その甘さが無ければ更なる高みに上れただろうに!」

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「ギリギリで、届くかこれは――」
砲音が鳴りやまぬ都市を、ハウンズ10は走り抜ける。追っては水空両用の特殊作戦機。生身で追われれば生きた心地はしないが。マクシオンの精鋭が狙い撃つだろう。
「ああ、くそ。息が苦しい」
https://t.co/HCDQW1Wodt

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「――ふん、貴様が俺に劣るとは思わんがな」
ハウンズ6はゆっくりと大剣を振り上げ。
「この甘いならば、我が刃から逃れられん! 正面から挑んだのが間違いだったな!」
地を這うような軌道で、その得物を振りぬく。 https://t.co/6WQnoaVzfq

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『ダンシングフェアリィと、三つ目。そして俊足兎・・・・・・ 更には数多くの傭兵達――!』
「チェックメイト、今サブヘッドから通信が入った。向こうで魔女狩りが始まったってよ」
『だが――』
https://t.co/u1RiFKNDna

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「私もバイロンの脱走兵でしてね。ハウンズでなければ、娑婆にいられないのですよ」
『罪状は、殺人?』
「ははは、貴族に手を出してしまいましてねぇ」
『ふぅん。女?』
「いいえ、シンプルに恨みのある相手の首をちょんと」
『結局人殺しじゃん?』

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「はぁ・・・・・・ めんどくさいけど。勝たなきゃお金貰えないんだよなぁ」
『ふむ、一つ聞きたいのですがハウンズ2。あなたは何故ハウンズに?』
「今更? まぁ、金払いが良かった。ただそれだけ。一応聞くけど、そっちは?」

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だがそれも弾頭が直撃した瞬間。塗りつぶされる!
「こ―― これはぁぁっ!」
爆発的な感情にハウンズ12の感情は白く染め上がり―― その意識はぷつんと。荒野で果てた。
なお、バイクの傭兵が彼を捕獲する時に色々と大変な目にあうが。それはまた別の話だ

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「ふん、だが水中で粘るのもここが限界か――」
ハウンズ6は、その機体を水上に跳ね上げ。そしてそのまま川岸の荒野へと舞い降りる。
「俊足兎、三つ目・・・・・・ そして水戦機。まぁ、粘れなくはないか」

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「お前が見た事がない、そんな思い出の俺より 今の俺の方が強いと証明する! それで、それだけで!」
確実にこれまで倒してきた無数のハウンズを超える超機動。妖精の翼を腕1本で切り抜けて。嵐の女王の喉元にその銃口を突き付ける――

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「ああ、それがあいつと―― 俺の名前か。懐かしい。だが―― いや、お前がそういうのならばあの時の俺は強かったのだろう」
灰色の機体が跳ぶ、レイピアを避けフェアリーの頭上を取り。その羽に挑み――

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