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〈大寒〉
朝、庭にやわらかな光
それだけで満ちていくものがある
スイセンの球根のようなたくましさを
ここに持って
詩 / 西村ゆり
絵 / 児玉彩
「蒙霧升降(ふかききりまとう)」
なんか、うそみたいだ
風がまったくちがう
そういえば、秋はいつも
そんなふうにはじまるんだった
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立秋 末候
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言葉/西村 ゆり
絵/児玉 彩
「牡丹華(ぼたんはなさく)」
ペダルをこぐたび
ブラウスもスカートも
風にふくらむ
それで からだは
小さな気球になった
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穀雨 末候
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言葉/西村 ゆり
絵/児玉 彩
「桃始笑(ももはじめてさく)」
どんな気分の日も
明るい色の口紅ぬれば
ほんのすこし
口角があがる
そうやって
鏡の中のじぶんに
まほうをかけるんだ
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啓蟄 初候
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言葉/西村 ゆり
絵/児玉 彩