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「今までありがとう、さようなら」
少女の爛々とした瞳にみつめられる。 そうだと言って欲しいのか、そうではないと言って欲しいのか、真意の見えない視線から逸れるようにシルクハットで顔を隠す。
「いきましょう、管理人さん。私、生まれて初めて駆け出したい気分です!」
「ルカ!」 「先に消えてごめん、でも俺さ、ルカと一緒に居るの楽しかった!また、会おうな」
「エヴァ」 つい、呼んでしまう。 居なくなってしまった彼女。 ここに残す言葉はなく 名前を呼んだ後は沈黙が続くだけ。
ギュッとした顔をして黙る。 最後に思い出すのは
名を呼ばれた青年は驚いたような顔をして
「えへ、もうお見送りよりも向こうで待ってる子が多いのですね。…これなら、寂しくないかなぁ…」
「わぁ…ばっどえんど、なのですね……ついにぼくにも来たのです、やっぱりちょっと怖い気もします…」