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@kuuri20102014 その笑顔に、僅かに安堵する。
だが、と気を引き締めて。
「……ひとつ、言っておくが」
クルストはイヴに厳しい表情を向け、
「捜索に加わろうとは思うな。正直に言って、宇宙が初めての者に捜索は無理だ。訓練に付き合う余裕のある者も、今はいない。
それに、君には他にも重要な仕事がある」
@kuuri20102014 「どうせ諦めないのなら、ひとかけらでも希望があった方がましだ」
そう言って、困ったように笑った。
「済まないな、こんな言い方しか出来ない男で」
@kuuri20102014 「……正直、これを伝えるかどうか迷った。
半端な希望は、絶望までの時間稼ぎにしかならないからだ。
だが、彼を見て考えが変わった」
そう言って、ベッドに横たわるレイオットを見る。
「きっと彼は魔女殿を諦めることはあるまい」
(続)
@kuuri20102014 正直、これを伝えるのが正しいかどうか、自信がない。
それでも──
「格納庫で、魔女殿の乗っていた機体の残骸を見た。
あんな威力の砲撃に晒されて、ましてや砲撃に正面からぶつかった剣と腕が、あれほどに原型を留めるものだろうか?」
@kuuri20102014 イヴは押し黙ったままだ。その時、クルストの懐から、かすかな振動音が聞こえた。
「……そろそろ補給が終わる頃合いだな」
クルストがゆっくりと顔を上げる。
「もう一度、捜索してくる。君は、身体だけでも休めておけ」
そう言って椅子から立ち上がり……ふと、レイオットの方を見る。
(続)
@kuuri20102014 「現在、回収しきれなかったシェルターや、行方不明者の捜索が続いている。……魔女殿も含めてな。
私も弐式の補給が終われば、また出る」
そこまで言って、クルストはイヴに向かって頭を下げる。
「済まん。私があの時シャルドネを取り逃さなければ……
この事態は、私にも責任の一端がある」
@kuuri20102014 別の相手に追い詰められた、あるいは相手が深追いしたためとも聞くが、いずれにせよ撃ったのはシャルドネで間違い無いらしい。
集った有志の力を結集しても、減衰させるので精一杯だった。
「レイオット殿も、その時相当無理をしたらしい。その結果が……」
この有様だ、と隣のベッドを見る。
(続)
『ヘッドクォーターがビームの進路上の空間を歪めてるんですッ!
バリアの応用で、それをッ!』
と、トオルが叫ぶ。
「……心得たッ!」
理解すると同時に、機体を空間の歪みに向けて飛ばす。
「ラシェル、爺、聞こえたなッ?!今送信した座標でバリアを展開、空間の歪みを拡大するッ!」
(続)