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「……帰ろう。怪我も…治療しないと」
苦し紛れに声を発し、緋高はせめて面子を崩さないように三人を導きながら帰路についたのだった。
ローザが剣を引き抜くと同時に立花は東屋の腕の中に倒れ、彼の服は更に立花の血で染められていく。
次第に軽く、冷たくなっていく彼女に、東屋は信じられないと言いたげに顔を歪ませる。
立ち上がって少し悪態をついてみせた春風の武器を一旦没収し、東屋はふうと息を吐く。
春風も休憩すべく水筒を持って来て、コップに汲んで飲み始めた。
君に大事がなくてよかったって、あのときすぐにでも僕を怒ってくれたくらい元気でよかったって……そう思っちゃったことは、言わない方がいいかもしれないね。
案藤はほんの少しだけ、自身の手に力を込め、命を確かめるように、背に負った重みに意識を向けた。
代わりに、ガラスが砕けるのに似た音とともに、なにか硬いものを割ったような感触がした。
ならば、もう一度。
ナイフの柄を強く握り直し、再び振り下ろす。今度は呆気ないほど簡単にめり込んだ。握る手に伝わってくる、温かい生き物の肉の感触。