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その後、王子(姫)がどうなったのかは歴史には残らない……代わりに「クリスティア」という女性が平民から貴族にまでなった「幼馴染の男性」(魔王討伐において職業「軍師」により大活躍した結果)と結婚し、一族を繁栄させていくのだが……それはまた別のお話
結果的にあの日の行為はクリスを王家の、貴族の運命から救ったのかもしれないが、しかしそこには「彼」の「彼女(幼馴染)を自分のモノにしたい」という欲望があったことも事実だ。
そして、あのような手段で彼女を救うことは「彼」の憧れた物語の勇者は絶対にしない…あれは卑怯な手段だった。
魔王が討伐されてしばらく……王都へと帰還する途中の勇者一行が泊まる地方貴族の城にて
私が廊下を歩いていると薄っすら男女の声が聞こえてくる。どうやら片方は私の親友でイケメン王子に男装しているが、実は姫であるクリスの声である。もう片方は?そう思い扉にこっそりと近づき聞き耳を立てると…
いよいよ、魔王城が間近に迫る地域にて…英気を養うために開かれた最後のパーティ。そこで「とある地方貴族の娘」という設定の下「本来の姿」を一晩だけ取り戻したクリス。そこには私が小さい頃からよく知っていると思っていた人物の知らない一面……いつの間にか成熟していた一人の美しい淑女がいた。
それから更に三年の月日が経ち……クリスはさらにイケメンに成長した。選定の儀にて得た職業「騎士」による武力と気品に溢れた所作に民を守ろうとする信念…それこそ、初見の印象でクリスこそが「勇者である」と勘違いされるほどに。私にとっても、「あの夜の出来事」が夢だったと錯覚するほどだった…