//=time() ?>
11月27日はエコール・ド・パリで活躍した日本人画家、藤田嗣治の誕生日。
乳白色の肌を描いた作品は西洋画壇に絶賛された。映画『モンパルナスの灯』でも協力を惜しまなかった藤田。遠く空の上でモディが「Merci!Léonard」と言っているよう。主演二人と共に映る写真では和やかな雰囲気が漂っている。
9月23日はベルギーのシュレアリスムの画家、ポール・デルヴォーの生誕日。幻想的で詩的な絵画にはバロック風神殿や裸婦、列車などが自由に配置されている。仏文学者澁澤龍彦もデルヴォーを愛した一人。著書の中で「蒼白い裸女はわたしたちの潜在意識に巣くうリビドー(欲望)そのもの」と書いている。
『鏑木清方と泉鏡花』8月31日は美人画で名を馳せた鏑木清方の生誕日。透き通るような肌の白さと嫋やかさ、そして妖艶さは現代では到底味わえない至高の美。その美に最も相応しい文学といえばやはり泉鏡花の他にない。耽美であり妖艶、何よりあの真似のできない文の巧みさ。二人の世界観を耽溺する。
8月23日はベルギーの画家、版画家のフェリシアン・ロップスの命日。
ボードレールの詩集を足掛かりとして名を馳せたデカダン派。ブリューゲル、マグリット、デルヴォーと繋がる奇想の系譜。ビアズリーとは似て非なる悪魔的作風が今も人々を魅了する。『悪の花』を読みながら抑えきれぬ衝動に駆られる。
8月21日、ワイルドの『サロメ』の挿絵で有名なオーブリー・ビアズリー生誕🎂
耽美、退廃、悪魔的…そのモノクロのイラストには限りない美が溢れている。他の画家と同じく彼もまたジャポニズムの影響を受けた一人。ビアズリーが軸となり結ぶ日英アートの架け橋。遥か極東の国に想いを馳せていたのか…。
7月12日は伊出身の画家、A・モディリアーニの生誕日。少し傾げた長い首と瞳のない目という独特な絵画が頭に浮かぶ。生涯の貧困、過度の飲酒で身を滅ぼした伝説の画家。彼に寄り添うジャンヌが愛おしい。二人のイメージを完璧に描いた『モンパルナスの灯』でG・フィリップは悲壮感漂う名演を見せた。
4月6日はフランスの象徴主義の画家、ギュスターヴ・モロー生誕日。昨年の展覧会で本物を観る機会を得たことは私の人生において大きな収穫だった。聖書や神話を題材にした幻想的な絵画に多くの人々が魅了された。『サロメ』ほかモローが描く女性像は今見ても十分魅惑的である。
Il pleure dans mon coeur..
Il pleure dans mon coeur
Comme il pleut sur la ville ;
Quelle est cette langueur
Qui pénètre mon coeur ?
巷に雨の降るごとく
わが心にも涙降る。
かくも心ににじみ入る
このかなしみは何やらん?
『巷に雨の降る如く』
ポール・ヴェルレーヌ
堀口大學訳
3月1日は新思潮派を代表する作家、芥川龍之介の生誕日。夏目漱石、志賀直哉と繋がる系譜の中で芥川だけはどこか似て非なるものを感じる。古典、漢文への深い造詣が芥川作品に奥行きを持たせ他の誰にも真似ることのできない「芸術的風格」を漂わせる。それにしても大正時代文学界の何と華やかなことよ!