//=time() ?>
高熊山
https://t.co/USySho0wI0
ふと気づくと、そこは高熊山の岩窟の中だった。
ここからはじまる空前絶後の霊界修行が、その後の喜三郎の人生を変える。
後に口述される巨大教典「霊界物語」の原点が、この高熊山での神秘体験だったのだ。
洋服の神使
https://t.co/51wPklPUTD
茫然自失、身も心も打ち砕かれた喜三郎、夢と現の境をさまよううち、不思議な呼び声に目を覚ます。
戸口には洋服の見知らぬ男。
「私は松岡芙蓉仙人という天狗である。神命により、これからおまえを修行に連れていく」
袋叩き
https://t.co/ZPnIvqyqdu
恨みを持った一団に引きずり出され、殴る蹴る。
なんとか喜楽亭に運び込まれたものの、身動き一つできない。
痛みにまして堪えたのは挫折感。
幼い頃から神童と呼ばれたが、才気に任せて色々手を出しては失敗また失敗。
あがき続けていつの間にやら二十八才、袋叩き。
夜参り
https://t.co/3hJnSirtD0
荒れた生活を送りながらも、夜半には産土の小幡神社に度々参拝し、神示を乞う喜三郎。
人一倍真面目に働き、遊び心を忘れず、ヤクザ相手に暴れまわりながら、そっと一人心静かに神に祈る。
バラバラに分裂し、矛盾だらけの青春の日々。
穴太精乳館
https://t.co/5UIsmcqKTa
山師はくたびれもうけに終わり、結局身に付けた技能を活かす他ないと、二十六才で地元穴太で精乳業を開始した喜三郎。
牧場近くの小屋を借り受け、「喜楽亭」と名付けて独立。
日々の仕事に追われつつ、狭いながらも自由を存分に味わった。
知識欲
https://t.co/46RhgQdV2z
実習のために犬猫ネズミ、鳥類、モグラに至るまで捕まえては解剖、骨は標本、肉は美味しく腹の中へ。
おかげで腕は上がり標本とスケッチ、書物が積みあがったが、懐いていた牛たちまで喜三郎を恐れるようになってしまう。
嫌気がさし、以後無益な殺生はしなくなった。
農具改良
https://t.co/094DJxQtOb
大志実現のため、少しでも日々の農作業を効率化、時間と資金を稼ごうと、農具改良に着手した喜三郎。
「上田式能率鍬」で故郷の人々も救おうと村中に配布するが、結果は無残。
どうやら自分に発明の才は無いと、かえって諦めがついた八文喜三だった。
城址の夢
https://t.co/VCzGROr0mw
荒れ果てた亀山城天守跡、喜三郎は幼い頃から何度も亀岡盆地を見まわした。
故郷の誇りの名城をいつか自分の手で再建したいという夢想は、日々の重労働という現実に阻まれる。
遠い未来、その夢を実現する日が来ることを、若い喜三郎はまだ知らない。
出されなかった手紙
https://t.co/ANlSoObGk2
かつての奉公先、斎藤家の娘・蘭に思いを寄せるも、当時としては晩稲だった二十才の喜三郎。
いつの日か立身出世して迎えに来たいと思いつつ、ただ重労働に追われる日々。
何度も書いた手紙はついに出されることは無く、翌年になると蘭は結婚してしまう。