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同じ山で同じ年に生まれた虎と狐。仲良しの母親達は島の神様に願った。
『種族の違うこの子達をどうか同じ寿命にしてください』
今日は虎の19才の誕生日。隣には狐がいる。
「プレゼント何がいい?」
「死ぬまで側にいろ」
「またそれ?」
「それだ」
それはもうあげていると、今年も神様は笑った。
#ゾロ生誕祭2017
くじでゾロと同じ部屋になった。奴の誕生日に。たまたまだ。
そして何故か風呂上がりのゾロに壁ドンされてる。
「な、何だよ」
「てめえを寄越せ」
「…たまたま同じ部屋になったからか?」
「違う。ズルした」
「…同じく」
「誕生日にてめえとこうしたかった」
同じくだ。
ゾロ。
「なぁ。近くねえか?」
「こんなもんだろ。ビビってんのか?」
「ンだとくらぁ」
なにやってんのあいつら?睨めっこか?ふふ。オレも入りてェぞ!…やめとけ。
「なぁ。さわり過ぎじゃねえか?」
「感じてんの?」
「ンなわけねえだろがっ」
擦りあった膝が擽ったくて、同時に笑った。
先に起きたのはゾロ。隣で眠るサンジをぼんやり眺めていた。
「はよ…」
先に口を利いたのはサンジ。瞼が開いたと同時に笑った。
「でな…あン時…」
ドアも窓も閉めてシーツを被って、まるで神様にも聞かせたくないように、ゾロは耳打ちする。
それはサンジしか知らないウィスパーボイス。
「はいカット!!」
クランクアップ。ブレイク中のBL小説のPV。派手な喧嘩で始まり、ラストは波打ち際のキス。抜擢されたのは新人アクターのふたり。リアルに気の合わないふたりだった。
「シャワーお先」
「直ぐ行く」
「アホ。クランクアップだろ」
「PVだろ。今からが本番」
ガチンコ。
「余所事考えてんじゃねえぞ」「べ、別に」
落ちつかねえんだよ。見られてるみてえで。わかってるさ。お喋りなドアやタンスは居ねえってこと。でもよ。
「シーツが」「あ?どうした?」
シーツの擦れる音が冷やかされてるみてえで恥ずかしい…なんて言えるかよ。
笑って誤魔化した #キスの日