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脊柱の基本要素。これを知っておくと脊柱を作る様々な骨の形が、癒合と分離、発達と衰退で構成されていることがわかる。空想のキャラクターを作る際の手がかりになるかもしれない。
解剖学は、諸要素に分解することと考えられがちであるが、頭の中で諸要素を統合し、再構築させることに本来の目的がある。諸要素を統合させられるようになると、内部の推測が行えるようになる。従って中枢から抹消へ、系統的に学ぶ必要があるが、独学ではこれが崩れやすい。
腸管。初めての人体解剖実習で開腹した時、うねる腸が人体を操る本体に感じたのを覚えている。体格の良い人は腸管も立派で、痩せた人は腸管も衰えている。同時に、人体から切り離された思考は無理があるとも思えた。こう思えたのは、昔読んだ三木成夫の影響だろう。
頚部の筋。入り組んでいて複雑。わからないときは、この図を何度も見返して学んでいる。一度に多くの筋が見えるような姿勢で、なおかつ斜めから描いている点がいい。ニコラ=ヘンリ・ヤコブによる図(浅層の筋を除く)。
パリ国立高等美術学校の解剖学教室の風景(1880年代末)。美大で人体解剖、羨ましい。学生に囲まれ、外頭蓋底を観察しているのは、マティアス・デュヴァル教授のアシスタントを務めたエドゥアール・キュイエ。キュイエは、デュヴァルの元で多数の解剖図を描いた。
ジョージ・ブラント・ブリッジマン(1865-1943)。カナダ出身のアメリカの画家。ニューヨーク学生連盟で美術解剖学を教えた。師はジャン=レオン・ジェローム。弟子に、アンドリュー・ルーミス、ノーマン・ロックウェル、荻原守衛などがいる。後任はロバート・ビバリー・ヘイル。画像はwikiより。
フランソワ・サレによるパリ国立高等美術学校の授業風景の油彩画(1888)。教鞭をとっているのは解剖学者のマティアス・デュヴァル(1844-1907)。デュヴァルはリシェの前任者。洋画家の久米桂一郎と黒田清輝が留学中に授業を受けた可能性がある。絵画はニューサウスウェールズアートギャラリー蔵。
ロンバルディーニ『絵画解剖学の教科書』(1886)。解剖図はマティアス・デュヴァルの教科書からの引用。書籍サイズが特徴的で、ちょうど文庫本サイズ。このサイズの教科書は2冊みかけたが、どちらも当時にしては増刷の回数が多い。現代でもこのサイズの教科書が出たら売れそうだな。
体が柔らかい人の骨格図と体表図。脊柱は、部位ごとに可動域が異なり、伸展の場合は、頚と腰の可動性が高い。こうした姿勢の作例としては、現代彫刻家のマーク・クインが『スフィンクス』というシリーズの人体彫刻を作っている。
腋窩は、解剖学的にも、美術的にも見どころになっている場所の1つ。前壁の大胸筋、後壁の大円筋と広背筋、外側壁近くの烏口腕筋、内側壁の前鋸筋。様々な筋が要素の異なる起伏を作る。