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特に印象に残っている『ちはやふる』の装丁/その⑥ 12巻。梅が最初は竹だった話はしましたけど、実はまだ逸話があって。10巻の背景が最初は黒だったんです。それが途中でピンクに変更になった。だから12巻で黒が使えたのです。運命的。デザインとしてはこの巻がいちばん好きかもしれません。
特に印象に残っている『ちはやふる』の装丁/その③ 6巻。もともと描かれたのが赤い蔦紅葉だったのに、たまたまプレゼンの場にあったティファニーの紙袋を見たせいで青くしてしまったという極めて珍しいパターン。これには末次先生も驚かれたに違いありません。
キャラクターと共に様々な草花が描かれてきた『ちはやふる』の表紙。しかし中には草花以外のモチーフが登場した巻も。夏野菜、雪の結晶、魚類に至るまで!末次先生の遊び心の表れですね。
当初は全体に色を纏い文字は白抜きというルールで作っていた『ちはやふる』の装丁。しかしそのルールは8巻で破られることになります。末次先生が桜を描いてこられたからです。薄い桜色には何の色も要りません。この巻から世界が広がった気がしました。
最終巻を華やかに彩った紅葉。紅葉といえば10巻を思い出す。レイアウトひとつで太一と新の関係をどう表現するかが決まる。そういう緊張感と面白さを常に感じながら過ごしてきた。
『ちはやふる』12巻。実は当初は竹だったのです。レイアウトが完成した頃に「やっぱり梅にしました」とのお知らせが。でもその変更のおかげで華やかでありながらシックな仕上がりに。お気に入りの一冊になりました。
15年前に作った『ちはやふる』第一巻。イラスト全体にピンクを乗算したり、顔のど真ん中にロゴを置いたり、鼻と唇の位置を微妙に動かしたり(帯にかかってしまい文字が見えにくくなるためやむを得ず)と、いくつものタブーに挑戦した。
これらは50巻の没案。千早が新や太一の手前にいたりしています。素材は同じでもレイアウトや背景色の違いによって全く印象が変わってくるのがお分かりいただけると思います。
15年間の長きに渡り装丁を担当してきた『ちはやふる』。50巻(完結巻)が本日発売になりました。末次先生からいただいた新鮮なイラストをどうお料理してどう盛り付けするかが、毎回腕の振るいどころでした。この漫画史に残る傑作が読者の手に届くよう少しでもお手伝いできたとしたら幸せです。
装丁担当作品『燃えよ剣』第二巻、本日発売です。幕末という激動の時代に生まれ、やがて新選組・鬼の副長と呼ばれる男、土方歳三の比類なき青春譚。読んでいて文句なくワクワクする漫画です。ぜひお読みください。