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夢の中の私はその塊と同化する。そして彼が一番忌み嫌うモノで
なく、彼が一番大切にしていたモノの姿を形作る。それは彼の、
キバクロウの最愛の妻、オブナの姿。夢の中の人間の女が
オブナとなる。驚愕するキバクロウ。
卯月廿六日
描けない。焦り。描いてカタチを作り続ける
生き方を選んだ自分に描けないのは呼吸ができない事
と同じ。誰かの視線を感じる一時だけ苦しさが和らぐ。
「結界がたどり着いた先は月。弾ける結界から解き放たれたキバクロウ。大きく開いた月の顎。どの時空と繋がっているのかはわかりません。なぜなら月の口に入って帰って来た者は一人もいなかったからです」
「導師の作った結界に囚われるキバクロウ。長い時間が過ぎていく中、キバクロウは初めて悔いました。己の中に大切にしまってあった<愛する気持ち>を自分自身が汚してしまったこと。それを恨みに変えてしまったことを」
「その現象に気がついた者がいました。あらゆる時空の嘆きと刹那を見ることができる導師、阿風導師。導師は気づいていました。破壊を繰り返すキバクロウを転生させたのは自分の兄阿雲導師である事を」