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がぶりは獣の耳をぺしょりと畳んで、不愉快そうに唸っている。エイルは階段付近に貼られた校内マップを見て、経路を考える。
「まずは保健室、でしょうか。学校ですから、薬は置いていないでしょうが、絆創膏や包帯くらいでしたらあるかもしれません」
「2人って、群れなんですかね」
「~~ッいいの!ボスはがぶりでエイルはバディ……みたいななんかアレ」
「はいはい」
2人は歩き始めた。あの日、1班が歩いた道をなぞって。
「…ゔっ、ぉ゛?ぁぁ~~っ、お゛っぉ」
岩に打ち付けられた魚のように痙攣している。血走った目玉はぐるんと上を向き、何かが壊れたように涙を流し続けていた。指先はピクピクと動き、虚空でピアノを弾いている。