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『谷間の風の始まるところ』更新しました!
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「ビルディラ州から使者っぽい早馬が出たよ!」
何頭かの竜が空からの偵察に出ていたようだ。
聞けば不安になってきた。
「長老、やっぱり僕、都に戻ります」
イラストは宮出サキ様
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ギャアと闇を引き裂く悲痛なマルリオス師の声が響く。
「何をしよった! おぬしら、何を……」
次の瞬間、『学びの塔』の最上階から、流れ星のような強い光が、王城を目指してひゅんと飛び去っていく。
イラストはiwajun様
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チェルザードのいる側に巨大なマルリオス師の姿が浮かぶのが見えた。
「えっ? もう回復したのか? そんな……」
すうっとマルリオス師が手を広げる。
「チェルザード!」
返事がない。彼はどうした。
イラストはiwajun様
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「マルリオス師って今どこにいるんでしょうね」
「そりゃ王城じゃねえか?さっき王城の上に現れただろ」
「そうなんですけどなんかひっかかるんです」
「ラジュエル、いいところに気がついたかもしれんぞ」
イラストはiwajun様
コミック『おじさまと猫』『海が走るエンドロール』どちらも配偶者を亡くした高齢者の漫画だけど、男性は妻を亡くして猫と親しみ、女性は夫を亡くして新しい仕事に挑戦する。その対比が面白いなと思った。それぞれ、今までの人生に足りなかったものを埋めようとしてるのかな。
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「わしの力を甘く見るな」
マルリオス師がすうっと両腕を横に広げた。大きく白い光がひろがる。昼の光よりも明るい光が目を焼く。どおんという轟音とともにすさまじい爆風が吹きつけてきた。
イラストはiwajun様
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シュロワ師の雲がひゅうとムチのように伸びてラジュエルの竜に絡みついた。
網が魚を捕らえるように、シュロワ師の雲はラジュエルの竜を縛り動きを奪う。
「まずいぞ、ラジュエル。竜から離れろ」
イラストは宮出サキ様
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ずきんと激しい痛みが胸を貫く。
「あっ……!」
『魔傷』だ。ずっと忘れていた。
死にかけたのはこれで三度目だ。こんな人気のないところで、誰にも発見されないまま命を落としてしまうのか。
イラストはiwajun様
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グワッと吠え声がして、突然暗闇から魔物が襲いかかってきた。とっさに杖で止める。
「またおまえか」
三つ頭のある狼に似た魔物がぐいぐいと杖に噛みついてくる。こんなところでやられるわけにはいかない。
イラストはiwajun様
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「『風』の力をおぬしの内に持ち帰ったと言うたな。それではおぬしを殺したらどうなる? その力はここに残るのか、それとも『谷間の風のはじまるところ』に戻っていくのか」
マルリオス師が冷たく問う。
イラストはiwajun様