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紙城境介『継母の連れ子が元カノだった』1〜4巻読了。お互いへの未練を隠したまま仲の良いきょうだいとして一つ屋根の下で暮らす元恋人たち。陰ではいがみ合う2人を微笑ましく見ていたら、3巻の展開に圧倒された。物語が終わるとき、5人が立っているのはどんな場所なのか。ミステリネタも見逃せない。
二丸修一『幼なじみが絶対に負けないラブコメ4』読了。さらなる混迷を極めていく黒羽vs白草vs真理愛の頭脳戦から目が離せない。それぞれとの大切な記憶を掘り起こすことで末晴の想いが揺れるさまを見ていると、自分の気持ちさえ揺れるようだった。次は3人の共闘がありそうで楽しみ。紫苑もいいキャラ。
園生凪『暇人同盟 友達いらない同盟2』読了。夏休み。暇を持て余す新藤、澄田、城ヶ崎は集まってプリクラに行ったりプールに行ったり高校生らしく遊ぶのだが、2つのストーカー騒ぎが発生し――。新藤の入念なやり口がとにかく爽快。3人の関係性がこれからどうなっていくのか楽しみになる終わり方だった。
かめのまぶた『エートスの窓から見上げる空 老人と女子高生』読了。孤独な女子高生が老教諭と話しながら過ごす昼休み。議題は太腿と日常で出会ったささやかな謎について。豊かな読書体験に裏打ちされた秀逸な作品だった。憂海の等身大の語りや悩みに親しみを覚える。成長譚でもあるよき青春ミステリ。
河野裕『さよならの言い方なんて知らない。』1〜4巻読了。何度読んでも胸が高鳴る。今もっとも続きが気になるシリーズだということを再確認した。能力の設定、組み合わせ方、登場人物それぞれの目的、八月がループする街の秘密、心地よい文体、描写の的確さと美しさ。新刊発売前に再読できてよかった。
八重野統摩『還りの会で言ってやる』読了。軽快な語り口に乗せられるがまま青春を謳歌する。いじめというテーマは重いけれど、還りの会の設定や宇佐部さんのぶっ飛んだキャラクターが物語を暗くはさせない。登場人物皆が魅力的で、一見シンプルだが一筋縄ではいかない展開も素晴らしかった。続編希望。
松山剛『雨の日のアイリス』読了。ザァザァと雨が降っている。途中までは胸が痛くてたまらなかったけれど、最後にはなんて澄み切った物語なのだろうと思えた。一つひとつの別れが力強く美しい。哀しくて流れていたはずの涙は、いつしか温かなものに変わって心へ降り注ぐ。きっと雨上がりに思い出す話。
八重野統摩『プリズム少女 〜四季には絵を描いて〜』読了。予備校で再会した小学校時代の同級生の少女と過ごす1年間を描いた青春ミステリ。数学のテスト、ピッチャーの球筋、赤本の万引き、彼女自身の謎。千代川の感情の吐露に胸をぎゅっと絞られた。甘さを伴う痛みがいつまでも余韻となって消えない。
二丸修一『幼なじみが絶対に負けないラブコメ』読了。初恋。初めての恋。諦められないもの。忘れられないもの。世界のすべてだと思えるもの。想いに振り回され、また想いを振りかざしながら、それでも突き進む彼らの姿がひたすらにまぶしい。黒羽と白草はどちらも魅力的な女の子で、何度もときめいた。
高木敦史『僕と彼女の嘘つきなアルバム』読了。尊敬する写真家を追いかけてきた理久と、父親を捜しにきた真白。サークルで出会った二人は写真の消失事件に巻き込まれ――。真白の能力がスパイスとして効いている。問題に区切りをつけるためにもがく真白と、彼女を支え見守る部員たちの関係性がよかった。