「……時間稼ぎくらいは、出来るよな」

そう呟き、【錆の王】に向き直る。
身体が震えているのは疲労の為だけではないだろう。
残った力で無理矢理それを抑え込むと、振り絞るようにその言葉を発した。

「──ヴォイド、アップ」 https://t.co/tdhb6g2gQj

1 5



そしてアシュレイは一人残り、状況を再確認する。

最初に現れた異形にはパトリックとガーレンが当たっており、既に戦闘は佳境を迎えていた。

次に現れた赤錆色の巨体は、どこかそれに似通った姿へと“変身”したヘルトと、《ウル》の2人が対処している。

「俺に、出来る事──」 https://t.co/XerfwYxxLa

0 3



「私はまだ余力があります。アシュレイ殿は──」

休んで、と告げようとするシルクは、不意に吹き抜けた“風”の違和感に気付く。
血、鉄、錆……それらを思わせる、不快な気配を孕んだ風。

そしてシルクは知る由も無いが、アシュレイはその風を“覚えて”いた。

「アイツは……!」 https://t.co/1qDuM8AaJm

1 5



「よし、俺は──」
「待って下さい」

戦闘に参加しようとするアシュレイをシルクが手で制す。

「……貴方も一旦戻って下さい」
「何言ってるんだ、俺はまだ」
「その状態では無理です」

先程自身の疲労を自覚する発言をしていた手前、シルクの言葉に反論の余地は無かった。 https://t.co/F2GPXG3h86

1 5



3人とはある程度距離が空いており、ルーカスとヘルトが異形と相対した事で体勢を整える余裕がまだ僅かにある。

「俺はさっきの戦闘で弾がもう保たねぇ。一旦キャリーに戻る」
「了解しました。キャリーをお願いします」

ノーフェイスが2人より先んじてキャリーへ戻っていく。 https://t.co/FCzZbKJyWD

1 5



──此処での戦いは終わった。
膝を付き変身を解いていたアシュレイにシュピネンが手を差し伸べ助け起こす。

「……ありがとう、ございます」

アシュレイがその手を取り立ち上がると、【アスラ】達の掃討を終えたシルク、ノーフェイスがこちらに近付いてくる。 https://t.co/FdzxFf89Aj

2 5



【アグニ】だった男は、それまでの勢いを失くし、文字通り燃え尽きたようにその身体を崩壊させていく。
あまりにもあっけない最期。

「……」

アシュレイにも断片的にしか事情は窺い知れなかったが、その姿にはどこか哀れさを感じていた。 https://t.co/cfoFrWPQKX

1 5



膝をついたアシュレイに迫る【アグニ】から庇う様に、ルーカスが目の前に立つ。
そして、アシュレイが今しがた砕いた装甲の隙間に覗くものから、その正体を看破した。

「人間じゃ……なかったって事か……」

生ける屍……否、機械に意志を宿した、人の似姿。 https://t.co/BvpHX4pDiF

1 4


Final chapter. start──

水音。

「………くん。」

浮遊感。

「ソー……くん。」

心地よい。穏やかで柔らかい声。

「ソーンくん。ダメだよ。」

叱るような声音に変わる。

「勝手にいなくなっちゃダメだよ。」

(ああ…わかってるよ)
https://t.co/6bjOypJ7Ie

2 6



FinalChapter
Cグループ

「虚無の叫び」

任務期間
6/27〜7/9(予定)

参加対象ガバナー











皆さんは投稿の際、



で更新願います。

11 12



FinalChapter
Bグループ

「血戦」

任務期間
6/27〜7/9(予定)

参加対象ガバナー








皆さんは投稿の際、



で更新願います。

13 16



FinalChapter
Aグループ

「帰還」

任務期間
6/27〜7/9(予定)

参加対象ガバナー










投稿の際は


でお願いします!

7 8

ハルカにより追い詰められ、悪あがきの雷撃を放とうとしたグリペン……だったが。

「──え?」

奴は現れた歪な怪物により捕食された。あの強大な敵が、あっさりと。

(今までのヴォイドとは次元が違う。あれは……何だよ)

フウマは強い衝撃と恐怖を、その身に感じていた

https://t.co/3BuCP4d9R5

0 8



苛立ちと消耗の根比べとも言うべき応酬の中、【アグニ】に生まれた一瞬の隙を突き、渾身のブローを叩き込む。

その一撃は【アグニ】に確と届き、装甲を砕いたが、そこで糸が切れた様にアシュレイは膝をついた。 https://t.co/h4RHfcxDai

1 5



【アグニ】が闇雲に『火天』を振るう度、四方に爆炎が立ち、その熱はアシュレイを蝕む。
だが、ここで退いては“また”誰かが犠牲になってしまう。

熱に怯む脚を無理矢理前に踏み出し、振るわれる『火天』に合わせる様に、拳を振るい続ける。

「ここで、抑え切る……!」 https://t.co/QZSCHi5QaL

1 7



静止していた【アグニ】が再度叫びと共に動き始め、爆炎と共にルーカスが弾き飛ばされる。

「俺が止めます!」

アシュレイはそう叫ぶと、脚部から雷光を迸らせながら【アグニ】へ向けて跳躍し、その拳を振りかざした。 https://t.co/KMRkgFDCiZ

1 7