諸々脚色はあるにせよ、やっぱ小説だとありありと感じられるものがありますなあ。『鎌倉殿』のファンの皆様におかれましては、多分「定番」なんだろうけど、こちらがおすすめ。きっと楽しく読めるはず。
伊東潤『修羅の都』
永井路子『炎環』
梓澤要『荒仏師 運慶』
葉室燐『実朝の首』

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2021年のラインナップ。
1/10『#修羅の都』(文庫)
3/5 『#覇王の神殿』(新刊)
7/15 『#琉球警察』(新刊)
7/28 『#歴史作家の城めぐり <増補改訂版>』(新書)
8月『#男たちの船出』(文庫)
10月『#ライトマイファイア』(文庫)
11月『#夜叉の都』(新刊)
12月『#真実の航跡』(文庫)
二次文庫の発表は後日。

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『#悪左府の女』が武士の世の黎明期、『#修羅の都』が武士の世の草創期なら、現在「別冊文藝春秋」連載中の『#夜叉の都』は武士の世の確立期にあたるわけです。この三作品を読めば、武士の世の始まりを通史として捉えられるようになっています。そして武士の世の終わりは西郷三部作でという構造です。

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『#修羅の都』(伊東潤)を読んだ。落馬とされる源頼朝の死因は不審なので古来様々な憶測がなされてきた。本作品ではそれに納得のいく解答を与えている。これなら『吾妻鏡』の歯切れの悪さも理解できる。卑劣な手段で政敵を抹殺し続けた頼朝。好きにはなれない。が、本作品で私は初めて頼朝に同情した。

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