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「転校生の鷹原羽依里君だ。皆、仲良くするように」
「ザワザワ…」
「席は…空門の隣が空いてるな」
「ザワザワザワザワ…」
「そういえば鷹原は空門は面識あるんだったか」
「ええ、まぁ…」
「ザワザワザワザワ…」
「(例の、ひと夏の思い出の相手…?)」
「(マジか…俺らの空門さんが…)」
「西園さん、誕生日おめでとう」
「ありがとうございます…これは?」
「皆からの誕生日プレゼント。中身はブックカバーだよ」
「…数が多いですね」
「文庫本サイズから新書判、B6、A5、B5からA4変形まで可能な限り揃えてみた。薄い本用のもあるよ」
「最後が美しくないです」
#西園美魚生誕祭
「ふぁ…」
「羽依里、眠いの?」
「誰かさんがなかなか寝かせてくれなかったからな…」
「ちょっ…言い方!まるで一晩中いやらしいことしてたみたいに聞こえるじゃない!」
「……」
「そこで黙りこむなー!否定しなさいよ!」
「(左右から抱きつかれてたのは、いやらしいことに入るのか…?)」
「しろは、何見てるんだ」
「あ、これはその」
「ちんたらグッズ…最近流行ってるよな」
「そ、そうなの。御当地のやつで、チャーハン作ってるのがあって。でも並ばないと買えなくて」
「わかった。朝一番に並ぶため、今日から本土のホテルに泊まり込むぞっ」
* *
「ホテルに泊まり…?あわわ」
「島に移動図書館が来てるのか」
「そうよー。学校の図書室は蔵書数少ないし、読書感想文も書かなきゃいけないから大変なの」
「え、蒼たちも読書感想文書くの?」
「…あれ?羽依里は書かないの?」
「あれは中学までだろ…蒼は何を読むんだ?」
「走れ◯ロス…」
「伏せ字にすな。妄想捗るし」
「うわわわ…飛ばされるーー!」
「蒼、この手に掴まれっ!」
「あ、ありがと…台風まだ遠いのに、すごい風ね」
「これじゃ空門家まで戻れないな。今日は加藤家に泊まっていくか?」
「え…それってつまり…羽依里と同じ部屋で一夜を明かすってこと!?さ、最後まで優しくお願いしますーー!」
「お届け物でーす」
「ハイリさん、ごくろーさまです!」
「鳥白島廃灯台内 紬・ヴェンダース様宛…一瞬配達先を疑ったよ」
「シズクからですね!ありがとうございます!」
「大きさの割に軽いけど、品名のペレットって何?」
「ぬいぐるみの中身です!」
「あれってペレットっていうのか…」
「お届け物でーす」
「げ、なんで羽依里が荷物運んでんの!?」
「スキマバイトってやつだ。島の地理には詳しいしさ」
「そ、そーねー。ご苦労さまー。はいハンコ」
「…ところでこの薄い荷物、品名が『書籍』ってなってるけど…」
「べ、別に薄い本だからってアレな本とは限らないんだからね!」
「識、歌上手いし…」
「本当だな…俺も予想外だ」
「童謡ばかり歌っているのは気になるけど」
「最近の歌には疎いのさ!それよりしろは先輩、さっきの歌、もう一度歌っておくれよ!」
「微笑みの◯弾だな」
「歌わないし!」
「じゃあ、羽依里くんが歌っておくれよ!バリバリ最強なんとかを!」
「蒼、大至急かき氷をくれ。シロップなしの氷多めだ!」
「え、どうしたの?」
「識が道で焼けてた。もう真っ赤なんだ」
「本当ね…顔だけじゃなく、髪まで真っ赤…すぐに冷やしたほうがいいわね」
「ああ、お前だけが頼りだ」
「…完成!ぶっかけるわよ!」
バシャッ!
「ぶょえぇぇーっ!」