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「ううっ、ゴホゴホ」
「羽依里、風邪、少しは良くなった?」
「蒼か…まだまだってところだ」
「まー、この食生活じゃ無理ないわねー」
「食事は基本、チャーハンかカップうどんだからな…作ってくれるだけありがたいんだけどさ…」
「そー言うと思って、おかゆ作ってきたわよー。はい、あーん」
「今日は登山の日…と言っても、島に高い山なんてないよな」
「高くはないけど、山ならそこら中にあるわよー。今の時期ならお宝が採れる山もあるし」
「お宝?」
「マツタケよー。島のマツタケは太くておっきいんだから」
「太くておっきい…蒼が言うと…」
「べ、別に他意はないんだからね!?」
「な、なんなのこの人の数はー!」
「今日は島でイベントがあるそうなのです。カモメさんも『スーちゃんを走らせられない〜!』と嘆いていました」
「間違いなく人身事故になるわね…ところで羽依里は?」
「ウミさんと一緒に『オセッタイ』の準備をしています。チャーハンを振る舞うそうで」
「最近、パージ病なる謎の病が流行っていてな」
「パージ病…」
「その名の通り、所構わず服を脱ぎたくなる病気だ。上半身だけなので男子はまだいいが、問題は女子だ」
「鴎や紬が服の下に水着を着ていたのはそのためか…」
「ああ。今でこそ対策しているが、蒼が突然パージした時は大惨事だった」
「パージ!」
バシュ!
「うう…最近、パージするのも辛い季節になってきたぜ…」
「だったら服脱がなきゃいいんじゃないか…?」
「だってよ…あの小さい体で水が満タンのハイドロを毎日持ち歩いてるんだぜ?撃たせてやらないとかわいそうじゃん…」
「良一、何か言ったか?」
「い、いえ!」
「さよなら…俺たちの夏の思い出…!」
「男子たちが揃って何を黄昏れてるのよー」
「蒼か…聞いてくれ。俺たちのミ○四駆が崖下に…」
「なーんだ。そんなのまた買えばいいじゃない」
「蒼にはわからねーよ…ひと夏の親友(とも)を失った悲しみは…」
「仕方ないわねー。イナリ、取ってこーい!」
「おお、晩ごはんは唐揚げなんだね」
「なんですか? その『チャーハンじゃなくてよかったー』みたいな顔は」
「ゼンゼンソンナコトナイヨ。イヤー、ザンネンダナー」
「まぁいいですけど。それで、おいしいですか?」
「うん。おいしいよ」
「よかったです。それ、猪肉です」
「…ぷひ?」
「はい、もしもし」
「うみちゃん? 夜にごめんねー。蒼だけど、しろはいる?」
「ごめんなさい。今、お風呂に入ってるんです」
「あ、そうなのねー。じゃあ羽依里は?」
「お風呂に入ってま…あ」
「し、ししし失礼しましたーーっ!(ガチャン)」
「蒼ちゃん、お誕生日おめでとう」
「あんたも同じ誕生日でしょーが」
「わたしより蒼ちゃんの誕生日であることが何より重要。盛大にお祝いするように天善ちゃんたちに言ってあるから」
「まーたそんなことして…いいからほら、写真撮るわよ!」
#空門蒼誕生祭2024
#空門藍生誕祭2024