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「最近、島に猫が増えたと思わない?」
「春だしな。中には人懐っこいやつもいるけど」
「もうね、色々と大変なの」
「…縄張り争いがか?」
「失礼な。いくら私でも猫と張り合ったりしないよ」
「でもこの間、港でスーツケースを挟んで威嚇しあう猫と鴎を見たって、蒼が」
「見られてた…!」
「ゆいちゃん、お誕生日おめでと」
「小鳥君、祝ってくれるのは嬉しいがゆいちゃんはやめてくれ」
「あたしのことも、ことりんと呼んでいいよ。それで、ゆいちゃん、ことりんと呼び合うの」
「コトリマックス…は被るな。よし、コゼニスキーと呼んでやろう」
「おおぅ…」
#来ヶ谷唯湖生誕祭2023
「救難信号も効果ないみたいだし、そろそろ本格的に島から脱出する方法を考えなきゃな…イカダを作るか…」
「あ、スーツケースの中にゴムボートあるよ!」
「なんでそんなものが入ってるんだ…!」
「…でもこれ、一人用なの。羽依里は…スーツケースに掴まりながら頑張って泳いで」
「ほう」
「テントや海水をろ過する装置までスーツケースから出てきたし、食料も確保できた…次に必要なのは…」
「お風呂だね!」
「え、お風呂!?」
「そう!大自然の中で入るお風呂は格別なの!」
「瞳を輝かせないでくれ…もしかしなくても、俺が作るのか?」
「うん。お誂え向きにドラム缶もあるし」
「…はっ」
「鴎、気がついたか。ここは無人島だ」
「…羽依里と海で遊んでたら大波が来たんだっけ」
「ああ。瀬戸内だから近くに島は見えるし、ここは冷静に…」
「…とりあえず救難信号送ろう。パーナメントマッチで火を起こして、携帯食料も…」
「なんで全部スーツケースに入ってるんだ…?」
「ついに鳥白島にもスマホの電波が…!」
「しろは…喜んでるところ悪いけど、このご時世に3Gとか…」
「それはあくまで俗称。実は5G並の速度で、リモートもサクサク」
「それなら、なんでそんな紛らわしい名前を…」
「回線開通に尽力した3人のG(爺)に敬意を表してこの名前にしたって噂だよ」
「段々と過ごしやすい時期になってきたねぇ」
「春も確実に近づいてきてるよな」
「…ところで、私の誕生日まであと1ヶ月なんだけど」
「わかってる。バースデー旅行の予定も立ててるから心配しないでくれ」
「ほう。今年はどこに行く予定?」
「教えてあげないよ!」
「あー!私のセリフー!」
「…蒼、例のガム売ってる?」
「あー、スイカバーガムねー」
「そう、それです。ください。あるだけ」
「3個しか入荷してないけど…しろは、ガム食べるのねー」
「また夏に本物が発売されるまで、これで食いつなぐつもりだから」
「目が笑ってないわよー。禁断症状?」
「備蓄に失敗した…」
「くーださーいな」
「良一ちゃん、いらっしゃい」
「ばーちゃん、例のマーチあるか?」
「…さてはコラボ品目当てじゃな」
「ああ。島の駄菓子屋でもらえるなんて誰も思わないだろうからな」
「色々ツテがあるでの。蒼井グッズは藍ちゃんが全て確保していったが」
「な…俺より手が早いとは…」