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@krs_fulmoon @EWrl_30MM_KHI @syamisen4696 @makamikouya 「助かる。だが、もう少し必要だ。
くそ、こんなことならもっと取り込んでおけば……」
少年が悔しげに呟いた。
@EWrl_30MM_KHI @syamisen4696 @makamikouya 光里の喉が小さく動く。
「よし、飲んだ。でも俺の血だけじゃ足りない。頼む!他に誰かいないか!?」
少年が周囲に助力を叫ぶ。
果たして言われるままに血を分け与えてもよいものだろうか?
@EWrl_30MM_KHI @syamisen4696 @makamikouya 「人間の医療品は効果が薄い!
誰か術士か妖魔はいないか?!
肉……は無理か。血だ!血を分けてくれ!」
車から飛び降りてきた少年が自らの左袖を捲りあげ、ナイフを当てる。
光里の口許で腕に傷をつけると、伝ってくる血を口の中に含ませる。
「飲め。まがりなりにも魔王のなり損ないの血だ」
@makamikouya @syamisen4696 「帰りましょう、うちへ。
ごはん、たべないと、あしたも、がっこう、が……」
ずるり、と光里が崩れ落ちる。
地面に落ちないように慌てて支えると、その身体はやけに軽く。
その姿に、無事な所はどこにもなかった。
「お…お姉ちゃん!!!!」
少年の叫びが、空に悲痛に響いた…。
@makamikouya @syamisen4696 「お………」
「早くなさい」
ぴしゃりと命じられて、フリアがどうにか息を整える。
噎せるような血の匂いの中に、いつもの光里の優しい香りが混じる。
「落ち着いて。もう大丈夫。
私が貴方を、貴方が私を守ってくれた。だからもう大丈夫」
気がつけば、周囲に動く敵は一体もいなかった。
@makamikouya @syamisen4696 「はぁーーっ……はぁー……っ」
フリアが荒い息を吐きながら、逃げ去る敵を睨み続ける。
それはどこにぶつけて良いかわからない怒りを扱いかねているようにも見えた。
「僕が……僕は……!」
「……フリアくん。深呼吸三回」
何事か呟こうとしたフリアを、後ろから誰かが抱き締めてきた。
@makamikouya @syamisen4696 そう言い残すと、迷いなく機体を飛び上がらせる。ブースターの推力に物をいわせた強引な離陸で、あっという間にその影は小さくなっていく。
「待てえええぇぇぇぇっ!!!」
狂乱するフリアが、その影に向かって千切ったサイボーグの腕を投げつける。
轟と風を切るそれも、流石に届かず地に落ちた。
@makamikouya @syamisen4696 サーファクタント隊の援護も加わり、更に破壊は加速していく。
雄叫びもなく、破壊の愉悦に微笑むでもなく、大切な家族を守りたい。
ただその一心で小さな嵐と化した少年が敵を蹴散らしていく……!
@syamisen4696 金属の折れる渇いた音、人工筋肉が引き千切れる湿った音が辺りに響く。
ザネッタも灯も、驚愕に思わず目を向いた。
『眼前の七歳の少年が、鋼の兵士の腕を容易く引きちぎった』のだから。
「邪魔だよ」
フリアが引きちぎった腕を無造作に振り上げ、軽く跳躍してサイボーグ兵の頭めがけて振り下ろす。
@syamisen4696 「光里に構うな!
放っておけば、もう中の一人が出てくる!
そいつならザネッタも灯も倒せる!
早くフリアを連れて離脱だ!」
焦れるように少年が叫ぶ。
だが、その時。
「おやおや、人攫いとは感心しないなあ」
今一番聞こえてはいけない声が、一同の鼓膜を叩いた