大橋英児「Existence of」＠エプソンイメージングギャラリー 最果ての地や原野、郊外の道端、何処であろうと煌煌と光り稼働する自販機。氏が切り取ると無機質な物体の放つ人工光も神仏に捧げる灯火のような安堵さえ感じる。景観を損ねると快く思われない自販機を通し見えてくる静寂の景色
ピエール・モリニエ＠ヴァニラ画廊 性倒錯作風で知られるシュルレアリスト。銅版画、リトグラフもいいがやはり女性（最愛の妹であり自分）の肉体に対する強い憧憬・執着渦巻くフォトモンタージュのヴィンテージプリントが唾涎もの。穴があく程見入ってしまった貴重な展覧会図録の販売も在り 19日迄
《村山誠》植物を建築図面のように緻密に描き出すアーティスト。大学で学んだ建築の図面設計やCGのモデリング技術を用いて植物の構造を完璧にビジュアライズ。科学的視点と最先端CGテクノロジー、そしてアートの融合。自然界にある花の美しさの“理”にフォーカスしたボタニカルアート。
日本のシュルレアリスム写真＠タカ・イシイギャラリー 写真の独自性へのアプローチを考察した作家5人のグループ展。世界のどことも特定できない風景を創出した岡上淑子、様々な手法を駆使し繊細な詩的イメージの定着を一貫して探究した中山岩太が◎ 企画そのまま大規模展示で見たい。懇願 2/4迄
《Billy Kidd》「Decaying Flowers」枯れていく花を撮影した作品。人知れず朽ちゆく静寂の美、儚さに魅了される。花は花として存在するすべての時間が美しい。（再載）
《The Ash》ワルシャワのクリエイティブチーム〈Ars Thanea〉制作による鈍い炎に燻られ燃え尽きていく薔薇の花束を撮影した退廃的な作品。灰になってゆく薔薇の儚い美しさ ”最期の灯火”をみせるゴシック美術。
《Doll Hospital》ナポリの旧市街にある人形のお医者さん「Ospedale delle Bambole」創業は1800年代後半。まるでクエイ兄弟の幻夢的作品を思わせる混沌としたウィンドウがインパクト大。店内に入ったとたんにダークサイドに連れ去られそうな佇まい。
曖昧な関係@銀座エルメス 作品と身体の対峙を考察するグループ展。ガラス片やノコギリ歯で出来たベルンハルト・ショービンガーのジュエリー。物質の持つ記憶が身体を通じ知覚を呼び覚ます。アートと工芸どちらにも帰属しない領域を行き来する「人とジュエリーの関係」を問い直す作品◎ 2/26迄
《Elsa mora》人形、ぬいぐるみ、切り絵、ジュエリーデザイン、多岐に渡る活動をしているニューヨーク在住の作家。紙を使った立体造形が素晴らしく単色の紙を組み合わせて色彩を表現したり、加工だけで立体感を表現したり、ファンタジーの一言で括れない繊細さと奇妙さの絶妙なブレンド。