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「よし、俺は──」
「待って下さい」

戦闘に参加しようとするアシュレイをシルクが手で制す。

「……貴方も一旦戻って下さい」
「何言ってるんだ、俺はまだ」
「その状態では無理です」

先程自身の疲労を自覚する発言をしていた手前、シルクの言葉に反論の余地は無かった。 https://t.co/F2GPXG3h86

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3人とはある程度距離が空いており、ルーカスとヘルトが異形と相対した事で体勢を整える余裕がまだ僅かにある。

「俺はさっきの戦闘で弾がもう保たねぇ。一旦キャリーに戻る」
「了解しました。キャリーをお願いします」

ノーフェイスが2人より先んじてキャリーへ戻っていく。 https://t.co/FCzZbKJyWD

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──此処での戦いは終わった。
膝を付き変身を解いていたアシュレイにシュピネンが手を差し伸べ助け起こす。

「……ありがとう、ございます」

アシュレイがその手を取り立ち上がると、【アスラ】達の掃討を終えたシルク、ノーフェイスがこちらに近付いてくる。 https://t.co/FdzxFf89Aj

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【アグニ】だった男は、それまでの勢いを失くし、文字通り燃え尽きたようにその身体を崩壊させていく。
あまりにもあっけない最期。

「……」

アシュレイにも断片的にしか事情は窺い知れなかったが、その姿にはどこか哀れさを感じていた。 https://t.co/cfoFrWPQKX

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膝をついたアシュレイに迫る【アグニ】から庇う様に、ルーカスが目の前に立つ。
そして、アシュレイが今しがた砕いた装甲の隙間に覗くものから、その正体を看破した。

「人間じゃ……なかったって事か……」

生ける屍……否、機械に意志を宿した、人の似姿。 https://t.co/BvpHX4pDiF

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使おうと思った塗料が固まってた。

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苛立ちと消耗の根比べとも言うべき応酬の中、【アグニ】に生まれた一瞬の隙を突き、渾身のブローを叩き込む。

その一撃は【アグニ】に確と届き、装甲を砕いたが、そこで糸が切れた様にアシュレイは膝をついた。 https://t.co/h4RHfcxDai

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【アグニ】が闇雲に『火天』を振るう度、四方に爆炎が立ち、その熱はアシュレイを蝕む。
だが、ここで退いては“また”誰かが犠牲になってしまう。

熱に怯む脚を無理矢理前に踏み出し、振るわれる『火天』に合わせる様に、拳を振るい続ける。

「ここで、抑え切る……!」 https://t.co/QZSCHi5QaL

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静止していた【アグニ】が再度叫びと共に動き始め、爆炎と共にルーカスが弾き飛ばされる。

「俺が止めます!」

アシュレイはそう叫ぶと、脚部から雷光を迸らせながら【アグニ】へ向けて跳躍し、その拳を振りかざした。 https://t.co/KMRkgFDCiZ

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「自在に動く炎……アイツのはそういう“武装”ってコトか……!」

襲いかかってくる炎が明らかに自然のそれとは違う挙動をするのを見て、アシュレイはそう判断した。

(離れていたら不利だ。隙を見て近付くしかない。その為には……)

自身の大振りの“腕”を見て思案する。 https://t.co/Fzz5o06KBQ

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