西洋魔術博物館さんのプロフィール画像

西洋魔術博物館さんのイラストまとめ


西洋魔術関連の文物を展示するオンラインミュージアムです。
elfindog.sakura.ne.jp

フォロー数:18 フォロワー数:116316

雑。割れた卵は取り返しがつかない、とハンプティーダンプティーは教えているのでしょうが、あまり悲壮感がないのも間違いのないところ。実にさまざまな姿が描かれていて、集めて比較するのも面白そうです。中から割れれば誕生、外から割れれば破滅する世界なり、と。

593 2237



やたらと天使が登場する画題として有名なのが「ヤコブの梯子」です。なんでも天界には大気がないので翼は意味をなさず、ゆえに梯子の出番なのだとか。軌道エレベーターみたいなものなのでしょう。神学論争は実に面白き哉、と。

392 1246



細い橋を渡る子供たちと守護天使。この構図は多色刷り絵葉書でさんざん利用されたあと、19世紀末頃から実写化されてさらに大量投下されていきます。一応「幸運絵葉書」の範疇にあるような。商業レベルでの天使のイメージの固定化の資料として。

157 563

雑。こちらは犬の食事会。お歴々を招いてのパーティーなのですが、酒癖の悪いブルドッグ氏を招くかどうか思案顔。招かないとそれはそれでトラブルなのです。ネコに較べて犬の社交界は描写が少ない印象です。独自に集会を開いたりしないからでしょう。クロンハイムのクロモは見事の一言。

202 650

三匹の熊のお話からも無理やり術式を読み取ることも可能です。もともとはシルヴァーヘアという老女だった主人公、三択を繰り返してゴルディーロックスという少女に若返るわけで、ここに銀から金への錬金術変成のヒントが隠されている、などと早口でぶつぶつと。19世紀後半頃から結構流行りました。

94 439

やはり「三匹の熊さん」のお話は犯行が露見してからの緊迫感と脱兎の如き逃走が重要だと思います。挿絵画家の腕の見せ所でしょう。クマさんの描写もリアリズムから着ぐるみ風までいろいろあって興味深いです。何事にせよ逃げ足は大事という教訓は読み取れるのであります。

220 842

―というわけで少女がクマさんたちにきちんと謝罪して、クマさんたちも大人の対応をして「また遊びにおいで」と手を振ってくれるヴァージョンも出現しましたが、正直いって面白くありません。やはり窓から飛び出してこその教訓話でありましょう。エルソン読本から、絵はケイト・ディール。

118 498

雑。昔話には現代の道徳的視点から疑問符がつく展開も多いわけで、少女がクマのお家に無断侵入して狼藉のかぎりを尽くす「ゴルディロックス」などはその典型。これを小学読本で紹介するとなると一部改変したくなるのは教育関係者の宿願でありましょうか。慎重に屋内を窺うリアリズムは評価しますー

325 1214

雑。「松山鏡」は海外の日本童話集によく収録されています。しかし馴染みのある落語版ではなく、亡き母を慕って鏡を覗きこむ娘が継母から呪詛を疑われれるというストーリー。こちらは能のほうにある展開ですが、いずれにせよ微妙な挿絵がつくので面白いのであります。絵はシルベスター全集から。

127 549

雑。「屋根の雨音」を聞きながら就寝するとさまざまな思いが去来する、というコーツ・キニーの詩。亡くなった母や妹の姿が見えたりするのです。詩ではとくに屋根裏部屋とはされていないものの、ルシル・エンダースの挿画に違和感はありません。乾湿のはざまもまた魔法の空間なのであります。

130 710